こんにちは。時短父さんです。
ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)とアッヴィ(ABBV)がForm 10-Kを公表しましたので、決算発表では確認できなかったキャッシュフローについて見ておきたいと思います。
それぞれの決算発表についてはこちらの記事を確認下さい。
【JNJ】JNJの決算に一安心でした
【ABBV】アッヴィィイイ~~~~!!(゚∀゚)アヒャヒャ
まずはジョンソン・エンド・ジョンソンからです。
10-Kのキャッシュフロー計算書に直接記載があるのはこちらの項目と金額です。
営業CF 242.66億㌦(前年比6.5%増)
投資支出 44.24億㌦(同2.6%減)
配当支払 118.23億㌦(同0.5%増)
これらから分かるのは、①営業CFと投資支出の差し引きでFCFが198.42億㌦(同8.7%増)、②売上高(888.21億㌦)営業CFマージンは27.3%(前年26.8%)、③FCFに占める配当支払額は60%(同65%)ということです。

まずは営業CFとともに、FCFも2年連続で増加したのは良かったです。これらはいずれも過去最高の数字となっています。
数年前に消費者部門のケンビューを切り離しまして、見た目上の業績はいったん悪化したのですが、他2部門(医薬と医療機器)は実質的に成長を続けていることがこれではっきりしました。
配当性向も2年連続で低下していて、60%に落ち着いたのが良かったです。これも安心材料です。

配当単価自体は年間で4.5%増えているはずですが、配当支払額は0.5%増に過ぎないのは、不思議な感じがします。
年間で24億㌦分の自社株買いが行われたことで、流通株式数が減少したことが挙げられます。が、ただ4%も配当支払の伸びを抑えるほどの額になっているかというと、やや疑問です。
続いてアッヴィです。
10-Kのキャッシュフロー計算書に直接記載があるのはこちらの項目と金額です。
営業CF 188.86億㌦(前年比17.7%減)
投資支出 9.74億㌦(同25.4%増)←他社買収額(174億㌦)は除く
配当支払 110.25億㌦(同4.6%増)
これらから分かるのは、①営業CFと投資支出の差し引きでFCFが178.32億㌦(同19.2%減)、②売上高(563.34億㌦)営業CFマージンは33.4%(前年42.0%)、③FCFに占める配当支払額は62%(同48%)ということです。

ジョンソン・エンド・ジョンソンとは違って、営業CFとFCFがともに2年連続で減少、しかもかなり大きく(20%近くも)減少してしまいました。
営業CFマージンを見る限り、キャッシュを稼ぐ力もやや弱ってしまっているようです。10-Kを見るとIncome tax assets and liabilities, netという項目で32億㌦(前年は5億㌦)のキャッシュアウトとなっています。
営業CFが減少し、配当支払額が増えれば、配当性向は一気に上昇します。ここ数年間は50%未満だったのが、60%を超えてしまいました。

今すぐに増配が停止するとか、減配になるとか、そういうことではないですが、今後の配当支払に関して不安が残る結果となりました。
配当株投資をするのであれば、保有銘柄にはやはりキャッシュフローを見ておく必要があり、営業CFやFCFが伸びていて、余裕のある(増配の余地のありそうな)配当性向であってほしいと思います。
なのでジョンソン・エンド・ジョンソンは安心できる内容だった一方で、アッヴィには不安が残りますね。
楽しい投資生活を。

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ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)とアッヴィ(ABBV)がForm 10-Kを公表しましたので、決算発表では確認できなかったキャッシュフローについて見ておきたいと思います。
それぞれの決算発表についてはこちらの記事を確認下さい。
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まずはジョンソン・エンド・ジョンソンからです。
10-Kのキャッシュフロー計算書に直接記載があるのはこちらの項目と金額です。
営業CF 242.66億㌦(前年比6.5%増)
投資支出 44.24億㌦(同2.6%減)
配当支払 118.23億㌦(同0.5%増)
これらから分かるのは、①営業CFと投資支出の差し引きでFCFが198.42億㌦(同8.7%増)、②売上高(888.21億㌦)営業CFマージンは27.3%(前年26.8%)、③FCFに占める配当支払額は60%(同65%)ということです。

まずは営業CFとともに、FCFも2年連続で増加したのは良かったです。これらはいずれも過去最高の数字となっています。
数年前に消費者部門のケンビューを切り離しまして、見た目上の業績はいったん悪化したのですが、他2部門(医薬と医療機器)は実質的に成長を続けていることがこれではっきりしました。
配当性向も2年連続で低下していて、60%に落ち着いたのが良かったです。これも安心材料です。

配当単価自体は年間で4.5%増えているはずですが、配当支払額は0.5%増に過ぎないのは、不思議な感じがします。
年間で24億㌦分の自社株買いが行われたことで、流通株式数が減少したことが挙げられます。が、ただ4%も配当支払の伸びを抑えるほどの額になっているかというと、やや疑問です。
続いてアッヴィです。
10-Kのキャッシュフロー計算書に直接記載があるのはこちらの項目と金額です。
営業CF 188.86億㌦(前年比17.7%減)
投資支出 9.74億㌦(同25.4%増)←他社買収額(174億㌦)は除く
配当支払 110.25億㌦(同4.6%増)
これらから分かるのは、①営業CFと投資支出の差し引きでFCFが178.32億㌦(同19.2%減)、②売上高(563.34億㌦)営業CFマージンは33.4%(前年42.0%)、③FCFに占める配当支払額は62%(同48%)ということです。

ジョンソン・エンド・ジョンソンとは違って、営業CFとFCFがともに2年連続で減少、しかもかなり大きく(20%近くも)減少してしまいました。
営業CFマージンを見る限り、キャッシュを稼ぐ力もやや弱ってしまっているようです。10-Kを見るとIncome tax assets and liabilities, netという項目で32億㌦(前年は5億㌦)のキャッシュアウトとなっています。
営業CFが減少し、配当支払額が増えれば、配当性向は一気に上昇します。ここ数年間は50%未満だったのが、60%を超えてしまいました。

今すぐに増配が停止するとか、減配になるとか、そういうことではないですが、今後の配当支払に関して不安が残る結果となりました。
配当株投資をするのであれば、保有銘柄にはやはりキャッシュフローを見ておく必要があり、営業CFやFCFが伸びていて、余裕のある(増配の余地のありそうな)配当性向であってほしいと思います。
なのでジョンソン・エンド・ジョンソンは安心できる内容だった一方で、アッヴィには不安が残りますね。
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