こんにちは。時短父さんです。

米飲料大手のコカ・コーラ(KO)と米たばこ大手のフィリップ・モリス・インターナショナル(PM)が4-6月期の決算を発表しました。いずれも売上高と一株利益が市場予想を上回る良い内容だったと思います。

まずはコカ・コーラから。

売上高  123.63億ドル(前年同期比3.3%増)
営業利益 26.32億ドル(同9.6%増)
純利益  24.01億ドル(同5.7%減)
希薄化後一株利益 0.56ドル(同5.1%減)
調整後一株利益  0.84ドル(同7.7%増)

アナリストの事前予想は、売上高が117億ドル、調整後一株利益が0.81ドルでしたので、市場予想を大幅に上回りましたね。

【KO】2Q業績推移

報告ベースの売上高は3%増でしたが、オーガニックレベニューは前年同期比15%増で、大幅な増収でした。値上げが奏功したようです。またユニットケースボリュームは2%増加しましたが、北米では1%減でした。

これにより営業利益が前年同期比で約10%増加。No-GAAPベースでは同18%増とのこと。為替のマイナス影響が大きいですね。

営業利益は増えたものの、法人税支払いが7割増加したことで、純利益が減少しています。これにより希薄化後一株利益も減少となりました。

また調整後一株利益については、Transaction Gains/Lossesが0.23ドル分(純利益で10億ドル相当)の調整(プラス効果)がありました。


セグメント・地域別では、売上高が主力の北米で前年同期比10%増、EMEAで同7%増、中南米で同19%などとなりました。一方で、アジア太平洋で同3%減、ボトリングで同24%減でした。

セグメント利益は、EMEAで54%、中南米で56%、北米で27%などです。ボトリングは6%でした、、。

【KO】2Qキャッシュフロー推移

1-6月期のキャッシュフローでは、、
営業CF 41.13億ドル(前年同期比11.1%減)
投資支出 7.92億ドル(同28.8%増)
FCF  33.21億ドル(同17.3%減)
営業CFマージン 17.4%

となっています。

純利益が減少したことで、営業CFは減少。投資支出も増加したことで、FCFは17%も減少し、33.21億ドルでした。

この間、コカ・コーラは株主に21.84億ドルの配当を支払っており、配当性向は66%になりました(前年同期は52%)。

通期の見通しでは、オーガニック・レベニューを前年比9-10%増と予想を上方修正しています。前回発表時は同8-9%増でした。
OUTLOOK2024-2Q

またNon-GAAPの調整後一株利益も13-15%増とし、前回の11-13%増から変更しています。

ということで、概ね良好な決算だったと思います。



続いて、フィリップ・モリス・インターナショナルについてです。

純収入  94.68億ドル(前年同期比5.6%増)
営業利益 34.44億ドル(同34.2%増)
純利益  24.06億ドル(同53.4%増)
希薄化後一株利益 1.54ドル(同52.5%増)
調整後一株利益  1.59ドル(同0.6%減)

純収入のアナリスト予想は92億ドル、調整後一株利益については1.56ドルでした。

【PM】2Q業績推移

今回、営業利益が大幅に増加したのは、純収入が増加したにも関わらず、売上原価が3%余り減少できたことで、粗利が7%弱増加できたこと、また販管費も7%弱減少させてたことによります。また前年同期はのれん代の減損がありました。

紙巻たばこの出荷量は1576億ユニット(前年同期比0.4%増)、加熱式たばこの出荷量は355億ユニット(同13.1%増)で、利益率の良い加熱式たばこの販売が好調でした。

【PM】2Q種類別出荷数の推移

地域別ではEUで1.7%増、東欧で4.5%増と伸びましたが、米州圏は3.6%減少しました。

キャッシュフローについては、フィリップ・モリス・インターナショナルは現時点では営業CFのみが公表されています。

発表資料によれば、4-6月期の営業CFは46.32億ドルで、前年同期比34.6%増でした。1-6月期だと、48.73億ドルで同95.9%増です。1-6月期の純収入は182億ドルですので、営業CFマージンは27%です。

あれ?営業CFは1-6月期と4-6月期が2億ドルしか違いませんね。

これは毎年恒例のことではありますが、1-3月期は営業CF2億ドルしかなかったためです。

FCFについては10Qが公表されたら、お伝えします。

最後にガイダンスです。
ガイダンス2024 2Q

簡単に言うと、一株利益は前回から上方修正されました。
報告ベースでは、前回5.70-5.82ドル⇒今回5.89-6.01ドル
調整後では、前回6.19-6.31ドル⇒今回6.33-6.45ドル

フィリップ・モリスも概ね良好な決算でした。

たばこ株はオワコンなんて、長らく聞いていますが、本当にそうなのか?やはり常識は疑わないとですね。良好な決算と通期ガイダンスを受けて、10月配当ではそこそこ大幅な増配を期待したいところです。


楽しい投資生活を。
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