こんにちは。時短父さんです。

日本たばこ産業（JT）が2024年1-3月期の決算を発表しました。内容は良かったです。

売上収益　　7403億円（前年同期比11.3％増）
営業利益　　2158億円（同4.6％増）
純利益　　　1573億円（同8.7％増）
希薄化後一株利益　88.57円（同8.7％増）


売上収益が11.3％増に対してコアレベニューは5.3％増、営業利益が4.6％増に対して調整後営業利益は1.5％増だったことは、為替の効果によって営業収益や営業利益が押し上げられたと見て良いと思います。

1－3月期としては2021年から増収増益が続いていおり、業績の好調さが際立ちます。



年間見通しに対する進捗率ですが、以下のように順調のようです。

　　　　　見通し　　　1Q　　　　進捗率
売上収益　3兆160億円　7403億円　24.5％
営業利益　6480億円　　2158億円　33.3％
純利益　　4550億円　　1573億円　34.6％
一株利益　256.29円　　 88.58円　　34.6％
（※基本EPS）

四半期の一株利益が88円もあるのですから、このまま残り3四半期行ってくれれば、普通は年間の一株利益は300円を軽く超えてくるのでは？と思いたくなります。

そうすると増配期待が高まります。

何故なら、JTは配当性向75％を2026年まで維持する見込みだからです。当然、一株利益が増加すれば、それに合わせて配当金も増える。そう思うのが普通です。

なのに、一株利益の見通しは256円となっていて、従来予想から変更なしでした。


なんで？？

それは、四半期毎の一株利益の推移（構造）を見ると納得できます。



もう分かりますよね？JTは1～3Q（1－9月）で年間一株利益の大半を稼いでいて、4Q（10－12月）はほとんど貢献ないのです。場合よっては、マイナスになることも（2021年4Q）。

2024年も同様の構造になることが予想できるわけですが、年間見込みの一株利益256.29円から1Q実績の88.58円を差し引いた167.7円はおそらく2～3Qで稼ぎ終わってしまうでしょう。

そして4Qでは四半期一株利益がマイナス（損失）になる可能性が高い、ということです。

よって、年間ではむしろ2023年実績（271円）を下回ると予想されているのです。

一株利益予想が256円台で、配当性向が75％であれば、配当は194円になる、という計算です。

なので、増配の鍵はもしかしたら4Qにあるのかもしれませんね。ここで少しでも上振れてくれれば、期末配当での増配発表もあるかもしれません。

楽しい投資生活を。