こんにちは。時短父さんです。

先週、2つの米国株連続増配銘柄が増配を発表しました。一つがシンシナティ・ファイナンシャル(CINF)、もう一つがキンバリー・クラーク(KMB)です。

前者は64年目の増配、後者は52年目の増配となります。当たり前ですけど、連続で、です。つまり両方とも配当王ということですね。


シンシナティ・ファイナンシャル(CINF)の増配発表はこちら。

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次回四半期配当を81セントにすると発表しており、前回の75セントから8%増配となりました。支払日は4月15日、権利確定日は3月19日です。

シンシナティ・ファイナンシャルの配当推移は、2008年頃から一時増配が停滞しました。リーマンショックの影響でしょうか。しかし、その後2014年頃行こうは毎年5%前後の増配を繰り返してきました。

CINF配当推移

配当原資であるキャッシュフローの推移も簡単に触れておきます。

シンシナティ・ファイナンシャルのフリーキャッシュフロー(営業キャッシュフローから投資キャッシュフローを差し引いたネットのもの)は右肩上がりの傾向を示しています。

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(データは10Kより)

2022年のFCFは11.2億ドルで、配当支払額は4.2億ドルでした。FCFに占める配当支払額の比率である配当性向は38%です。配当性向は75%以下であれば、概ね配当支払に問題はないといえるレベルですので、ここ数年間を見れば、それに当てはまるでしょう。

キンバリー・クラーク(KMB)の配当については以下のように発表がありました。

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四半期配当は1.22ドルで、3.4%増配とのこと。支払日は4月2日、権利確定日は3月8日です。

キンバリー・クラークの配当推移は綺麗な増配曲線(直線?)を描いていますが、増配率は低下傾向にあります。

【KMB】配当推移

2010年代は10%に達する年もありましたが、今ではせいぜい6%超え。2022年、2023は1%台でした。

長期連続増配株のあるあるですね。なかなか増配ペースが伸びないというのは。事業が成熟してしまった証拠でもあります。

キンバリー・クラークもキャッシュフローを見ておきましょう。同社は先日決算発表があったので、2023年の数字まで取ることができました。

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FCF(営業キャッシュフローから投資支出を差し引いたもの)にはややバラつきがありますね。右肩上がりというには、苦しいようです。

2023年のFCFは27.7億ドル、配当支払額は15.8億ドルでしたので、配当性向は57%でした。FCFが大きく伸びている年は問題なさそうですが、そうでない年では90%近くになることもあり、安定的でないですね。

FCFのこの不安定さが故に、配当の伸びもあまり期待できないのでは?と邪推してしまいます。


今日は2つの連続増配銘柄についてお伝えしました。長期の連続増配というだけで投資するのではなく、中身を見る事は大切かと思います。

楽しい投資生活を。
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