こんにちは。時短父さんです。


米インテル(INTC)は22日、6月四半期配当での減配を発表しました。

従来は一株当たり0.365ドルだったところを、0.125ドルにするとしたのです。実に65.8%もの大幅減配となります。Σ( ̄ロ ̄|||)

8年連続で増配していた記録は、ここでストップしてしまいました。お、恐ろし過ぎる。。

INTC 配当推移

本来なら6月四半期配当なんて、インテルの場合、3月中旬に発表されるのが通例でした。まだ3月四半期配当も支払われていませんからね。

余程窮迫した事情があるのでしょう。

この減配には資本政策の見直しが背景にあるようです。

インテルは「四半期配当引き下げの決定は、資本配分を巡る取締役会の慎重な姿勢を反映したものであり、長期的な価値創造に向けて最善の位置を確保することが目的だ。財務の柔軟性向上は、マクロ経済が不透明な時期にインテルの変革を実行するのに必要な重要な投資を支援することになる」と発表文で説明しています。

年間配当だけで約60億ドルもの費用が掛かるともなれば、手を付けざるを得ないのでしょう。

先月発表された四半期決算では、売上高が32%減少し、一株損益は0.16ドルの損失(調整後で0.10ドルの一株利益)となりました。通期でも売上高は20%減少し、一株利益は65%減少しました。


さて、私はインテル株のホルダーではありません。だから、今回の減配発表で直接的な影響は受けません。

でも、インテルはダウ平均構成銘柄です。ダウ平均構成銘柄は、米国企業でも超優良企業集団のはずです。にも関わらず、業績不振から配当を大きく減らさざるを得ないとは、同様なことが他の構成銘柄で起きてる可能性は十分にあるということです。

特に私の場合、業績(とその見通し)が芳しくないのは3M(MMM)ベライゾン・コミュニケーションズ(VZ)です。何とか増配を続けてきてはいるものの、増配率は微々たるもの。

【MMM】四半期配当推移

【VZ】配当推移

これらもいつ増配が止まり、減配に転じるか、正直言って分かりません。

減配の兆候としては、まずは増配が止まること、だと思います。

インテルの場合も、3月四半期配当が0.365ドルのままでした。本来3月は増配のタイミングでした。ここで増配がなかったので、「何かあるな?」と察知することはできたかもしれません。

3Mやベライゾンでも、もし増配が止まったら、、、と身構えておかねばなりませんね。もちろん、いきなり減配、なんてこともあり得るでしょうが。

まぁ、あとはキャッシュフローでしょうかね。

INTC CF

2022年のインテルの営業キャッシュフローは47%減少していました。なのに、投資は32%も増えていた。フリーキャッシュフローに至っては-94億ドル。当然に年間配当(59.9億ドル)を賄うことはできません。

キャッシュフローを見れば、配当維持が難しいかなと考えることはできたかもしれませんね。

ちなみにインテルは、2022年に自社株買いを一切せずに来ています。なので、配当削減は最終手段だったことが分かります。一応、株主想いの経営陣ではと想像します。

それでも資金不足により、減配の判断に至ったのであれば、株主としては納得せざるを得ないと思います(不満でしょうけど)。


現時点でのインテルの株主にとっては残念で仕方ないことだと思います。私も、クラフト・ハインツ(KHC)やメーシーズ(M)で大幅減配を経験しています。だから気持ちは分かります。

でも、本来的には保有株の減配を避けたければ、やはり兆候を掴んでおくのが良いのだと思います。皆さんにも参考になればと思います。


楽しい投資生活を。
にほんブログ村 株ブログ 米国株へ