こんにちは。時短父さんです。

ちょっと混乱しています。

日本時間の昨夜(米国26日取引開始前)、複合企業の3M(MMM)が4-6月期の決算を発表しました。その内容を見て、私はショックを受けました。

希薄化後の一株利益が0.14ドル。前年同期は2.59ドルありましたので、94.6%減です、、。おぇっ、って感じです。フリーキャッシュフローは半減。

こりゃ、終わったなって思いました。

なのに、その直後に時間前取引では株価は4%高の表示が出ている。時間内取引でも、現時点で5%高で推移している。

株価

えっ?何で?


ちょっと冷静になって、業績と、それと同時に発表されたいくつかのプレスリリースを見てみます。

まずは業績から。

売上高 87.0億ドル(前年同期2.8%減)※市場予想は87.0億ドル
営業利益 1.1億ドル(同94.4%減)
純利益 0.7億ドル(同94.9%減)
希薄化後一株利益 0.14ドル(同94.6%減)
調整後一株利益 2.48ドル(同9.8%減)※市場予想は2.44ドル

2Q業績推移

グラフを見ても分かる通り、ほとんど利益が残っていません、、。

しかし、調整後では一株当たり2.48ドルも残っている。これは、いくつかの特別項目(費用)が掛かっているからです。

それは3Mの完全子会社であるアエロ・テクノロジーズに関する費用が1.66ドル分、ベルギーのスワジランド地方における訴訟関連で0.51ドルなどの費用が掛かっていたからです。

スワジランドの件は以前に聞いたことありましたが、前者は初めて聞きました。

今回、決算リリースとともに、このアエロ・テクノロジーズの件もリリースがありました。簡単に書くと、この企業は軍事用の耳栓を作っている会社で、何故か11.5万件もの訴訟を抱えています。今回、この問題を解決するため、アエロ・テクノロジーズを連邦破産法11条(チャプター11)を適用させることを決めたそう。そのために3Mは12.4億ドル(一株あたり1.66ドル)の費用を拠出することにしたようです。

なるほど。これで抱えていた負債(訴訟費用とリスク)を一気に解決し、身軽になろうという訳ですね。株高の要素の一つでしょう。

ついでに、もう一つプレスリリースがありました。
それは3Mのヘルスケア事業を2023年末をもって、スピンオフさせるって内容。

これも「えっ?」です。近年の3Mはヘルスケア事業に注力してきたはずなのに、切り離しちゃうんだと。しかも2022年9月末には、フード・セイフティ事業もスピンオフさせることになっています。

「長期的な価値を生み出すための計画」だと、3Mは説明しています。にしても、思い切りましたね。ヘルスケア事業は、3M売上高の25%を占め、主要4事業のうち唯一の成長分野でしたから。

2Qセグメント別売上高

で、スピンオフ後の新3Mは、その売上規模で268億ドルとのこと。2021年の全体売上高は353億ドルでしたから、だいぶスリムになります。新3Mは、グローバルな素材化学イノベータ―として生まれ変わるとしていますし、株主還元については引き続き進めて行くと明言しています。

これが2つ目の株高要因ですね。


さて株主還元、、そうしてもらわない株式を持っている意味がありません。私は3Mが配当が欲しい。そのためにはキャッシュフローですよ。これがしっかりしていないと。

そうなのですが、今回のキャッシュフローはあまり良くなかったです。
2QCF推移

営業CF 21.3億ドル(前年同期比40.2%減)
投資支出 8.0億ドル(同14.8%増)
フリーCF 13.3億ドル(同53.7%減)
配当性向 128%(前年同期60%)
営業CFマージン 12.0%(同20.1%)

散々な結果だったので、7-9月期で盛り返してもらいたいものです。

こんな決算だったにもかかわらず、株価が上昇したというのは、やはり訴訟に目途が付くこととスピンオフでスリム化され(体質が強靭になる)と期待されているからですね。その期待にしっかりと応えて行ってほしいと思います。


楽しい投資生活を。
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