こんにちは。時短父さんです。

たばこ大手のフィリップ・モリスインターナショナル(PM)は25日、ウクライナでの工場の操業を含む、すべてのオペレーションを一時的に停止すると発表しました。

PMのオルザックCEOは発表文で以下のようにコメント。
「私たちの同僚とその家族の安全(safety and security)は、最も優先度が高い。そのため、ウクライナでのオペレーションを一時停止している。PMの従業員は、自宅または安全な場所での待機をしてもらいたいし、地元当局の指示に従ってもらたい。私たちは情勢をしっかりと追っている」

当然の措置ですね。こういう発表を行ってくれて、株主としても安心しました。

こういう非常事態に、売上やら、利益やらが落ちるのは困るから、オペレーションを続けろなんて、絶対にあってはならないし、従業員やその家族があってこその企業だし、それが企業価値(=株価)です。

とはいえ、PMにおけるウクライナの売上比率等はどうなのか?気になるところではあります。
発表文によれば、2021年の紙巻たばこと加熱式たばこの総出荷量の2%をウクライナが占めているとのこと。純収入は全体の2%未満だそうですよ。

また従業員数は1300名以上、工場はウクライナ国内に1つあるそうです。PMは状況が許せば、オペレーションを再開する計画を既に作成済みだそうで、素早い対応が取れると思われます。

ちなみにロシアの方ですけど、PMの2021年決算発表の資料によれば、2021年の総出荷量はPM全体の9.5%を占めています。また純収入はロシアだけの数字はなく、東欧地域としては全体の11.3%を占めています。

これは規模としてはなかなか大きいですね。経済制裁等の影響がどこまで出てくるか分かりませんが、注視は必要かもしれません。

ちなみに25日の株価は下落どころか、大きく上昇しました。
【PM】チャート

たばこ会社では、PMだけでなくJTもウクライナに工場を持っており、日本向けに「キャメル」を製造しています。この工場の操業停止しており、たばこ会社にとっては逆風となってきそうですね。

ただグローバル企業に投資する以上は、このようなカントリーリスク(政治不安や紛争等)を負ってしまうは仕方のないことです。このようなリスクを避けるために、じゃ国内だけに投資しますか?って問うたら、そんなことしませんよね?
リスク
(JTのIRより)

ビジネスをやるにしても、個人が株式投資をするにしても、(日本)国内だけでビジネスをする、株式投資する方がよほどリスク(売上や資産が増えないリスク)が大きいと思っています。

グローバル企業はこういったリスクに備えて、事業ポートフォリオを分散させているし、個人が投資する場合も銘柄分散が必要なのです。

こういった危機の時こそ、ビジネスなり、株式投資なりのポートフォリオが健全か試されていると感じます。あなたのポートフォリ。オはどうですか?

楽しい投資生活を。
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