こんにちは。時短父さんです。
コロナ禍で経営が危機的な状態に陥った(ままの)業界といえば、航空業界が挙げられると思います。コロナ禍で各国では人の移動が制限、または自粛を要請され、国境が事実上閉鎖されたからです。特に日本国内ではコロナの前はインバウンド需要といって、多くの外国人旅行客が日本を訪れるために、航空機を利用していました。
昨年のニュースをよく覚えているのですが、ある月の「訪日外国人旅行客が前年(19年)同月比で99%減少した」なんてありましたよね、、、。下のグラフを見て下さい。2020年の訪日外国人旅行客は約411万人で、1998年(410万人)と同水準でした。

日本は島国ですから、外国人旅行客はほぼ必ず航空機を利用する。国境がほぼ閉ざされてしまったのですから、航空会社が危機的な状況に陥るのも無理もない話です。
国内の某航空会社はコロナ前の経営拡大路線が仇となり、莫大な借り入れが負担となっています。一時的に経営破たんし、債務がほぼなくなった状態で経営は健全だった某航空会社でさえも、苦境に陥りました。
米国に目を移せば、コロナが始まって1年が経った頃から、政府の感染症対策の方針もあってか、国内旅客数はコロナ前と同水準程度にまで回復しました。
コロナ禍で航空会社が苦しんでいる一方で、順調に業績を伸ばした業界がありますね。IT企業ですね。「非接触」が前提となった社会構造にうまくマッチしたのでしょう。ビデオ会議システムのズームは最たる例です。またテレワークの普及で、クラウドサービスを提供するマイクロソフト、アマゾン、グーグルも業績を伸ばしました。アマゾンはネット通信販売でもそうすね。他にもたくさんあると思います。
これらのIT企業がコロナ禍でも業績を伸ばせたかといえば、そこにはそれ以前からのイノベーションがあったからでしょう。たくさんの技術者を囲い込み、新たな発想を形にする、ビジネスンに結び付ける力がそこにはあったからです。私はイノベーションの専門家ではありませんが、そのくらいは想像ができます。
逆を言えば、何故航空会社ではイノベーションが起きないのでしょうか?
航空機自体にはイノベーションは起きています。速度、燃費の改善、パイロットに負担の少ない操縦システム、客室内の快適性などです。ただしこれらは航空機メーカーが主導して開発するものです(航空会社が開発に参加することはあります)。
航空会社からイノベーションが起きたなんてこと、聞きませんよね。何か思いつきますか?あるとすれば、ローコストキャリア(LCC)の誕生でしょうか。ライアン・エアやエア・アジアなどです。これらは、フルサービスのキャリアには乗れない層をターゲットに、新たな需要を起こしたという意味ではイノベーションです。
国内某航空会社には社員提案制度「バーチャルハリウッド」というのがありますが、その中身を見てみると、「東北フラワージェット」、「ドローンプロジェクト」、「ウインドサーフィンワールドカップ横須賀大会」、「空の上の結婚式」など実施されたようです。

(ANAホールディングスのホームページより)
確かに乗客・社会へ「感動」を届けるようなことですが、社会構造を変革するようなイノベーションとまでは呼べませんね。(決して上記プロジェクトを否定しているわけではありません)
航空ビジネスの基本はA地点からB地点に人やモノを運ぶこと。それ以上でも、それ以下もありません。
ここに航空会社からイノベーションが起きない本当の理由があります。航空会社が最も大事にしていること、それは「安全」です。当たり前ですね。上記の航空会社は「安全は経営の基盤」だと謳っています。そうして下さい。そうでないと乗客・荷主は困ります。
航空会社からイノベーションが起きない理由、それは航空会社が「安全」を最優先にしているからです。
どの企業だって、安全は大事だと考えていると思うのですが、航空会社の考える安全はそこから一段wも二段を上を行っています。一度航空機事故が起きれば、多くの人命と企業の信用が失われかねない。そんなビジネスをしているのです。
だから会社は従業員にもくどいくらいに「安全」「安全」と言い続けなければなりません。そんなに「安全」ばかり言われ続けていたら、従業員の思考は「まずは安全に」、「リスクは取らずに」となってしまいます。刷り込みって怖いね、、。
いざ新規事業を考えようとしてみたところで、先に来るのは「安全」です。それが乗客・社会にとって
安全か?を考えるのでしょう。
リスクを取ることが出来づらい事業環境に置かれている従業員から、イノベーションが起きると思いますか?私は疑問に思っています。これは鉄道会社やバス会社とかにも言えることだと思いますが。
リスクを取れないことが最大の(経営)リスクになってしまっているのです。
楽しい投資生活を。

コロナ禍で経営が危機的な状態に陥った(ままの)業界といえば、航空業界が挙げられると思います。コロナ禍で各国では人の移動が制限、または自粛を要請され、国境が事実上閉鎖されたからです。特に日本国内ではコロナの前はインバウンド需要といって、多くの外国人旅行客が日本を訪れるために、航空機を利用していました。
昨年のニュースをよく覚えているのですが、ある月の「訪日外国人旅行客が前年(19年)同月比で99%減少した」なんてありましたよね、、、。下のグラフを見て下さい。2020年の訪日外国人旅行客は約411万人で、1998年(410万人)と同水準でした。

日本は島国ですから、外国人旅行客はほぼ必ず航空機を利用する。国境がほぼ閉ざされてしまったのですから、航空会社が危機的な状況に陥るのも無理もない話です。
国内の某航空会社はコロナ前の経営拡大路線が仇となり、莫大な借り入れが負担となっています。一時的に経営破たんし、債務がほぼなくなった状態で経営は健全だった某航空会社でさえも、苦境に陥りました。
米国に目を移せば、コロナが始まって1年が経った頃から、政府の感染症対策の方針もあってか、国内旅客数はコロナ前と同水準程度にまで回復しました。
コロナ禍で航空会社が苦しんでいる一方で、順調に業績を伸ばした業界がありますね。IT企業ですね。「非接触」が前提となった社会構造にうまくマッチしたのでしょう。ビデオ会議システムのズームは最たる例です。またテレワークの普及で、クラウドサービスを提供するマイクロソフト、アマゾン、グーグルも業績を伸ばしました。アマゾンはネット通信販売でもそうすね。他にもたくさんあると思います。
これらのIT企業がコロナ禍でも業績を伸ばせたかといえば、そこにはそれ以前からのイノベーションがあったからでしょう。たくさんの技術者を囲い込み、新たな発想を形にする、ビジネスンに結び付ける力がそこにはあったからです。私はイノベーションの専門家ではありませんが、そのくらいは想像ができます。
逆を言えば、何故航空会社ではイノベーションが起きないのでしょうか?
航空機自体にはイノベーションは起きています。速度、燃費の改善、パイロットに負担の少ない操縦システム、客室内の快適性などです。ただしこれらは航空機メーカーが主導して開発するものです(航空会社が開発に参加することはあります)。
航空会社からイノベーションが起きたなんてこと、聞きませんよね。何か思いつきますか?あるとすれば、ローコストキャリア(LCC)の誕生でしょうか。ライアン・エアやエア・アジアなどです。これらは、フルサービスのキャリアには乗れない層をターゲットに、新たな需要を起こしたという意味ではイノベーションです。
国内某航空会社には社員提案制度「バーチャルハリウッド」というのがありますが、その中身を見てみると、「東北フラワージェット」、「ドローンプロジェクト」、「ウインドサーフィンワールドカップ横須賀大会」、「空の上の結婚式」など実施されたようです。

(ANAホールディングスのホームページより)
確かに乗客・社会へ「感動」を届けるようなことですが、社会構造を変革するようなイノベーションとまでは呼べませんね。(決して上記プロジェクトを否定しているわけではありません)
航空ビジネスの基本はA地点からB地点に人やモノを運ぶこと。それ以上でも、それ以下もありません。
ここに航空会社からイノベーションが起きない本当の理由があります。航空会社が最も大事にしていること、それは「安全」です。当たり前ですね。上記の航空会社は「安全は経営の基盤」だと謳っています。そうして下さい。そうでないと乗客・荷主は困ります。
航空会社からイノベーションが起きない理由、それは航空会社が「安全」を最優先にしているからです。
どの企業だって、安全は大事だと考えていると思うのですが、航空会社の考える安全はそこから一段wも二段を上を行っています。一度航空機事故が起きれば、多くの人命と企業の信用が失われかねない。そんなビジネスをしているのです。
だから会社は従業員にもくどいくらいに「安全」「安全」と言い続けなければなりません。そんなに「安全」ばかり言われ続けていたら、従業員の思考は「まずは安全に」、「リスクは取らずに」となってしまいます。刷り込みって怖いね、、。
いざ新規事業を考えようとしてみたところで、先に来るのは「安全」です。それが乗客・社会にとって
安全か?を考えるのでしょう。
リスクを取ることが出来づらい事業環境に置かれている従業員から、イノベーションが起きると思いますか?私は疑問に思っています。これは鉄道会社やバス会社とかにも言えることだと思いますが。
リスクを取れないことが最大の(経営)リスクになってしまっているのです。
楽しい投資生活を。

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