こんにちは。時短父さんです。

大手食品メーカーのクラフト・ハインツ(KHC)が8日に発表したところによると、同日開催されたバークレーズ主催の会議にて、同社の経営幹部が発言しました。参加したのは、ミゲル・パトリシオCEO、カルロス・リベラ米国事業統括、パウロ・バシージョCFOです。

彼らは、クラフト・ハインツが持続可能な株主価値を創出する現行の経営環境を、どのようにコントロールしているかを語りました。

「過去18ヶ月間、私たちは会社を再編し、成長を促すために、様々なアクションを実行してきました。ただまだそれは道半ばです」と語るのはパトリシオCEO。

うん。確かにいろいろやってきたよね。減配もしたし。ナチュラルチーズ事業とかナッツ事業とかを切り離したし。経営陣も変わったね。

「機動性を重視した私たちの戦略はうまく機能しています。パンデミックとインフレーションの両方を舵取りしながらも、私たちのオペレーティングモデルが強固であると証明しています」「私たちは自宅で食事をもっと楽しむ家族に元気を与えるために、象徴的なブランドの転換を進めているところです。」などと述べています。

クラフト・ハインツの売上高の7割を占める米国事業を統括するリベラ氏は、こう言っています。「私たちがしている全てのことは、今日の消費者とともにあるし、それは消費者ニーズに合致したものです」「消費者を中心に置くマーケティングや、マーケティングへの投資を増やし、消費を推し進め、リピート消費を強化するため、双方向のアプローチを進めて行きます。」

カルロス・リベラ氏

など、力強い言葉を発信していますね。一昔前の経営陣からは聞かれなかったような言葉です。3Gキャピタルが経営を握っていた時は、コスト、コスト、コストでした。マーケティングを見誤り、ブランド力が低下し、顧客が離れて行った。そんな経緯がありましたから、現経営陣は必要なコストは掛けるスタンスとなっています。

ただ、原材料価格や輸送費、人件費の上昇は続いており、収益を圧迫する要因になっているのは事実です。そのため、クラフト・ハインツはこれまでに米国市場の約2/3の商品の値上げを実施してきました。更なる値上げも検討しているようです。

値上げができるということは、それなりに需要は見込めていると思うので、(値上げによる)売上高への影響は軽微と見ているのでしょう。

一つ具体的な数字をあげておきます。2021年通期の調整後EBITDAは61億ドルを超えてくる見込みだそうです。これ、8日のプレスリリースに書いてあります。

調整後EBITDAの61億ドルとは、どのくらいの規模かというと、2020年の売上高は261.8億ドルでしたから、その25%程度です。2020年の調整後EBITDAは66.7億ドルでしたから、これよりは減少するようです。

売上高と調整後EBITDA推移

ただし、2020年はパンデミックの特需があったので、特殊な年でした。2019年は60.6億ドルだったので、これとほぼ同規模か、やや増加する程度と見て良いです。

バシージョCFOは、「現在直面するコスト増加を対処するために、必要な値上げは実施して行くとし、2022年はパンデミック前の強い消費が維持されると期待している」と述べています。

個人的には61億ドルは超えてくると思っています。1-6月期で32.8億ドルとなっているからです。

インフレでも、パンデミックでも、しっかりと売っていくという姿勢を評価したいと思います。あとは株価と配当だな~(笑)


楽しい投資生活を。
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