こんにちは。時短父さんです。

米通信大手のAT&Tは9日、日本のアニメ事業会社であるクランチロールをソニーグループに売却する手続きが完了したと発表しました。

このプレスリリースを見た時、一瞬また事業売却かよ!と思いました。が、よくよく思い出してみれば、クランチロールの売却は昨年12月にすでに発表済みな案件でした。

にしても、このプレスリリースのタイトル『Sony's Funimation Global Group Competes Acquisition of Crunchyroll from AT&T』は、まるでソニー側が主役のようです。売ったのはAT&Tですし、AT&Tのホームページなんですけど!

crunchyroll

ま、そんなことはどうでもいい。

ご存知のようにAT&Tは長期債務がめちゃくちゃ多くて、なんとかそれを削減しようと事業ポートフォリオを最近いじくり回しています。非中核資産の売却を通じてキャッシュを作り、これを負債の返済に充てる。こういう計画です。

具体的に手放す資産(事業)としては、中南米事業のVrioを、ゴルフゲーム事業のプレイメディック社を14億ドルで、アニメ事業のクランチロールを11.75億ドルで売却しました(もしくは手続き中)。

また衛星放送のディレクTVをスピンオフして、投資ファンドTPGとの共同事業にします。これによりAT&Tには71億ドルが入ります。またワーナーメディアもスピインオフされ、ディスカバリーと新会社を設立することになっています。これで430億ドルを手にします。

分かっているだけで、AT&Tの本体から5事業が切り離され、526億ドル余りの現金を手にすることになります。これのほとんどは負債返済に充てられることになっています。AT&Tの計画では、2023年末に対調整後EBITDAの負債倍率を2.5倍未満に抑える、となっています。

てか、でもいくら負債削減とはいえ、こんなにもドンドン事業を切り離してしまって、逆に大丈夫なんでしょうかね?これはこれで心配になります、、、。

AT&Tは本業の通信事業とメディア・ゲーム事業とのシナジーを期待して、いろいろと事業取得したのでしょうが、負債ばかりが目立つようになってしまったのですね。多くの投資家は本業の通信事業に、経営資源を集中させるようとするAT&Tの姿勢に好感を持っていると思います。

先行きはまだ明るくはないですが、一歩一歩前進しているのは確かなようです。


楽しい投資生活を。
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マーク リクテンフェルド
APJ Media
2020-06-18