こんにちは。時短父さんです。

宅配大手のフェデラル・エクスプレス(FedEx)は7月12日支払予定の四半期配当を従来の0.65ドルから0.75ドルへと、15.4%もの大幅増配を発表しています。権利落ち日は6月25日です。

FedExの四半期配当が増配となるのは、実に13四半期ぶり、つまり3年ぶりのことです。最後の増配は2018年7月のこと。そこからずーっと0.65ドルを続けてきました。そして、コロナ禍を乗り越えて、やっと増配に戻りました。

【FDX】配当推移

ただ15%もの増配に踏み切ったものの、FedExの継続的な増配や現状の配当維持は可能なのでしょうか?

結論から言うと、今後の継続的な大幅増配は厳しく、かつ現状の配当維持も疑問符がつくと思います。その理由は同社のキャッシュフローを観れば一目瞭然です。

FedExのFY2020の営業キャッシュフローは、コロナ禍において前年比9%減少したものの、それでも約51億ドルありました。ただいかんせん投資支出が多すぎます。事業継続に必要な投資支出は約58億ドル。各企業がコロナ禍で投資を控えるなかで、FedExは前年比7%投資を増やしています。

おかげで、FY2020のフリーキャッシュフロー(FCF)は-7.7億ドルです。FY2019には+1.2億ドルでしたから、大幅な減少となりました。

それにも関わらず、FedExは株主に配当を6.8億ドルも払っており、明らかにFCFでそれを賄えていません。
【FDX】FCFと配当推移

FY2014からのFCFと配当総額の推移を見てみると、FY2016までは配当性向20~30%程度で、配当支払に余裕がありました。しかしながら、FY2017以降はFCFがマイナスになることがほとんどで、それでも配当を増加させてきました。

何故FCFが少ないか(投資支出が多いか)というと、それはFedExのビジネスモデルによります。同社はおよそ650にも及ぶ航空機を保有しており、その維持・更新に多額のコストが掛かります。また宅配業者なので、運搬車両も多数保有していること想像できるでしょう。

FY2020の58億ドルの投資支出のうち、約半分が航空機や空港施設への投資、車両やトレーラーへの投資に使われています。

航空会社が利益を出しづらかったり、キャッシュフローが良くないというのは有名な話ですが、FedExもその例に漏れないということです。

これらのことを考えると、今回の15%増配は3年ぶりの増配で、経営陣が思い切った面はあるものの、これを継続するのはほぼ不可能と言えます。また過去に減配の実績はないいものの、FCFのマイナスが続くようであれば、それも考えざるを得ないと思います。

15%大幅増配という表面的な数字に捉われることのないように注意したいものです。


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The Story of FedEx (Built for Success)
Gilbert, Sarah
Creative Educ
2012-07-01