こんにちは。時短父さんです。

数日前のことですが、2月4日の決算発表に続いて、米たばこ大手のフィリップ・モリスインターナショナル(PM)が年次報告書(10K)を規制当局に提出していました。

いや、別に10Kの提出自体は通常のことなんですけど、フィリップ・モリスの場合はちょっとその中身に注目していたんです。何かっていうと、キャッシュフロー計算書です。

決算発表の時のレポートではキャッシュフローについての言及がなく、スライド・プレゼンテーションにのみ営業キャッシュフローの情報が掲載されていました。5日に投稿した記事では、キャッシュフローについては一切書いていなかったというようなことを書きましたが、後々調べたらここに営業キャッシュフロー(98.1億ドル)のみ掲載がありました。

それでもやはり詳しい中身が知りたいと思っていて、10Kの発行を待っていたのです。何故、詳しい中身が知りたいかというと、営業キャッシュフローに加えて、投資キャッシュフローがどうだったか?その差額のフリーキャッシュフローはどうだったか?営業キャッシュフローマージンはいくらか?フリーキャッシュフローに対する配当総額の比率(配当性向)はいくらだったか?この辺りを知りたかったからです。

で、出ました。フィリップ・モリスの10K。

それによると、年間累計の営業キャッシュフローは98.1億ドルの収入で前年比2.8%減少、投資キャッシュフローは11.5億ドルの支出で同36%減少しました。前年より減少したものの、98.1億ドルの営業キャッシュフローは2009年以降で4番目に多い水準です(平均は91.1億ドル)。

投資キャッシュフローも同期間の平均13.5億ドルよりも低い水準となっています。本当は加熱式たばこ(IQOS)関連の投資を行いたいところなのでしょうが、コロナの影響もあってフリーキャッシュフローを確保する点から、抑制したのだと推察します。

そしてそのフリーキャッシュフローは86.5億ドルとなりました。これは前年比で4.6%増加したことになり、2009年以降では3番目に多い水準です。
【PM】CF推移

ということは、2020年のフィリップ・モリスのキャッシュフローは総じて堅調に推移したと言っていいですね。コロナという逆風(※空港免税店の売り上げが激減したなど)があっても、その強さを見せつけたのです。

売上高(286.9億ドル)に対する営業キャッシュフロー(98.1億ドル)の比率を示す、営業キャッシュフローマージンは34.2%でした。これは前年比で0.3ポイント上昇、緩やかながらも2015年から6年連続で上昇しています。これは売上が確実にキャッシュの確保に繋がっていることを示す重要な要素です。

何故キャッシュが重要かって、それは配当の支払いに影響を及ぼすからです。フィリップ・モリスなどのたばこ株に投資する人は、多くが配当目当てでしょう。配当はキャッシュで支払われますから、投資先がどれだけキャッシュを稼ぐ力があるか把握するのはとても大切です。

最後に確認するのは、配当性向ですね。通常、配当性向と言ったら一株当たり利益に対する一株配当の比率ですが、ここではキャッシュフローベースです。
10Kの財務キャッシュフローを見ると、配当総額が載っています。ここには73.6億ドルとなっているので、配当性向は85.1%だったということが分かります(2019年は86.5%)。

80%以上の配当性向は通常は忌み嫌われます。自由に使えるキャッシュの8割以上も配当に使わないといけないので、企業手元にキャッシュが残らなくなってしまうからです。投資にも回すキャッシュがなくなりますよね。

でもフィリップ・モリスのようなたばこ会社は基本的に大きな投資は不要です。値上げしたって、増税したって、健康に悪いって言われていたって、たばこを吸う人は吸うんですから。どんどんたばこ会社の商品を買ってくれる。

少し話はそれますが、フィリップ・モリスは債務超過だっていうのはご存知だと思います。2020年末時点で総資産は448億ドルに対し、総負債は554億ドル。ざっと106億ドルも債務が多いんです。

なのに何故倒れないかって、それはキャッシュが流れ込み続けて来るからです。毎年、長期借入分について37億ドル~38億ドルも新規で借入ながら、それを少し上回る38~39億ドルを返済しているので、負債が増え続けるってことはないのでしょう。

まぁ、こんなようなことから私はフィリップ・モリスの10Kを見て思わず「にやっ」とし、そして今後もフィリップ・モリス株を持ち続けようと確信したわけです。


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バフェット太郎
ぱる出版
2018-04-28