こんにちは。時短父さんです。

12月30日、石油メジャーのエクソン・モービル(XOM)が規制当局へ提出した書類によると、同社の2020年第4四半期は化学部門が業績を下支えする可能性を示唆しました。

この書類は第3四半期の結果と比較して、マーケットが第4四半期の業績に与える影響ががどうかを簡易に示したものです。中身は原油価格の変動、天然ガス価格の変動、下流部門における精製による利益、化学部門における利益などです。

そして「追加的な情報」として予想される減損処理の影響も書かれています。減損処理といえば、エクソン・モービルは昨年11月末に、第4四半期において天然ガス資産について170億ドル~200億ドルの減損損失を計上すると発表していましたね。

では各項目がどうなっているか見てみます。
まずは上流部門に影響を与える原油価格の変動についてです。これは、第3四半期比で変わらずか、4億ドルの増加が見込まれています。確かに原油先物価格は一時に比べると上昇しており、上流部門にとってもそろそろ好影響が出ても良い頃ですね。第3四半期の上流部門は3.8億ドルの損失でしたから、振れ幅はあるものの業績改善が見込めることを示唆しています。

次にこれも上流部門に影響する天然ガスの変動です。これは第3四半期比で2億ドル~6億ドルの増加が見込まれています。原油価格の変動分と合わせると、2億ドル~10億ドルの増加(改善)を予想しています。

いやでも、振れ幅が大き過ぎるので、期待し過ぎには注意が必要ですね。2億ドル増加くらいに思っておきます。

下流部門の精製による利益は1億ドル減少~1億ドルの増加となっています。当然ですけど、原油価格が上昇すれば、それだけ精製コストが増えるので、利益の減少ということもあり得るわけです。まぁ、ここは変わらずと思っておきましょう。ちなみに下流部門の第3四半期は2.3億ドルの損失でした。

そして化学部門です。ここは第3四半期に6.6億ドルの利益を確保した部門です。化学部門については、第4四半期に2億ドル~4億ドルの増加を見込んでいます。つまり8億ドル~10億ドル程度になるとのこと。

これらを合わせると、最低でも10億ドル程度の利益が確保される見通しというわけです。うまく行けば20億ドルもあり得るのかな(期待薄だけど)。

ただし先ほども書きましたが、エクソンは170~200億ドルの減損処理をすると以前に発表しています。今回、それが180~200億ドルに幅を縮めました。が、事業における利益が10~20億ドルになるとはいえ、これを簡単に吹き飛ばすほどの減損です。

第4四半期の大赤字は目に見えています。
とはいえ、減損処理などの一時的な項目を除くと、収支はトントンに収まると予想されています。現時点の一株あたり利益の市場予想は―0.01ドルです。第3四半期は―0.18ドルでしたので、損失は1/10に縮小すると見込まれています。そして2021年第1四半期以降は、プラスに転換すると予想されています。

2020年エネルギー株は売りたたかれましたが、その時に買っていた人たちはこの時を待っていました。でももう少しの辛抱です。2021年は利益を確保できる水準に戻るでしょうから、持ち続けておきましょう。


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