こんにちは。時短父さんです。

米農薬メーカーのFMCコーポレーション(FMC)の権利落ち日(12月30日)が近づいています。ただ権利落ち日が来ているだけでは大したことないのですが、今回1月支払の四半期配当を9%増配すると発表しているのです。

FMCは除草剤、殺虫剤、殺ダニ剤、防カビ剤、成長促進剤、その他農薬を提供していて、同社の製品は、とうもろこしの種、じゃがいも、ソルガム、スイートコーン、綿、たばこ、ヒマワリなどの生産に使用されています。

FMCは世界各地で事業を行っており、そのポートフォリオは非常に均衡がとれたものとなっています。2019年の売上高比率は、北米で24%、中南米で31%、EMEAで22%、アジアで23%です。どこの地域からでも稼いでくることができる特徴があります。
事業ポートフォリオ

特にアジアは同社にとって成長市場で、2020年第3四半期は前年比16%伸びています。北米が8%成長なので、アジア市場は2倍のスピードで伸びています。特にインドでは広大な土地がある一方で、農薬の使用率が低い市場と見ており、ここを重点に置いているようです。

FMCの第3四半期は売上高が10.8億ドルで前年比7%増加し、市場予想を上回りました。また調整後一株利益は1.22ドルで同30%増加と、かなり好調なようでした。またフリーキャッシュフローは3.1億ドルで、前年比58%増加しています。

通期見通しでは売上高で前年比3%増加、調整後一株利益は6.45ドル~6.75ドルで同7%増加と見込んでおり、フリーキャッシュフローの通期での見通しも同59%~66%増加となっています。

第3四半期の好決算と強気の見通しを受けて、同社は2021年1月支払の四半期配当をこれまでの0.44ドルから0.48ドルへと9.1%増配を決めたのです。一株利益見通しの下限が6.45ドルなので、配当性向は29%です。30%前後の配当性向であれば、今後の増配余地も残されており、全く問題ないレベルでしょう。
【FMC】配当推移

また同社の株価は、コロナ禍を乗り越えて年初から12%上昇しています。配当利回りは1.70%で、S&P500の平均と同じくらいですから、決して高いとは言えません。同社は配当を毎年増やしているわけではありませんが、増配時の高い増配率には注目してもよいと思います。


今日もポチをお願いします。
↓↓
にほんブログ村 株ブログ 米国株へ

「年100回配当」投資術ー日本人が知らない秘密の収入源
マーク リクテンフェルド
APJ Media
2020-06-18