こんにちは。時短父さんです。

先週に引き続き、新型コロナワクチンの開発についてとても前向きな材料が発表されました。バイオ医薬大手のモデルナ(MRNA)が、新型コロナウィルス感染症ワクチンの後期臨床治験で、94.5%の効果が確認されたとする暫定結果を公表したのです。

先週末の時点で、治験結果を発表するよとアナウンスはされていましたね。

モデルナと同様に、先週は製薬大手のファイザー(PFE)が開発中のワクチンで、90%以上の効果があると発表していました。報道によれば、これらの安全性が確認されれば、年内に6000万回分、来年には10億回分の供給が可能になるとのことです。

モデルナとファイザーのワクチンは、両社ともメッセンジャRNA(mRNA)技術に基づくもので、遺伝子を人工的に合成するので、短期間で大量のワクチンを製造できるメリットがあります。

ただファイザーのワクチンは、接種の数日前まではマイナス70度で保存しておかないといけないらしいので、実際の運用に耐えられるのか、という疑問がありました。普通の冷凍庫じゃ無理だよね。一方、モデルナのワクチンは通常の冷蔵庫内の2~8度で30日間保存可能とのこと。

まぁ、どちらにしてもおめでとうございます!そして有難う!世界を救ってくれるであろうワクチンを開発してくれて。世界だけじゃないよ、株式市場にも追い風を吹かせてくれて。

モデルナのワクチン発表を受けて、16日のニューヨーク株式市場はまたもや上昇しました。ダウ平均は1.6%高で終値29,951ドル(これ最高値!)、S&P500指数は1.16%高で終値3626(これも最高値!)などとなっています。ダウは30,000ドルの大台にあと一歩ですね。

で、で、個人的にはファイザー株も、モデルナ株も持っていません。私が期待しているのは保有株である医薬品・医療機器大手のジョンソン&ジョンソン(JNJ)です。
JNJ

正直言って、ジョンソン&ジョンソンのワクチン開発は遅れています。同社は世界で6万人規模の治験を目指していますが、10月に安全性への疑問から治験を2週間中断していました。現在でも参加者は数千人とのこと。

米国では厚生省の生物医学先端研究開発局(BARDA)とともに追加の資金(計10億ドル以上)を投じるとしています。この資金はジョンソン&ジョンソンのワクチン1回の投与で効果が出るかを検証する治験に用いられます。

また英国では2回投与に関する後期臨床試験(治験)が開始されました。英国では6000人程度、世界で3万人程度を対象とする見込みです。

ジョンソン&ジョンソンは、1回投与と2回投与による効果の違いを検証し、2回投与することでどれほど効果が持続するか検証するそうです。

ジョンソン&ジョンソンのワクチン候補は、ファイザーやモデルナのそれらに比べて、遅れをとっている感はあります。しかし、より慎重に、確実にやっているとも、思います。

確かに開発は競争で、先行者利益として株価にも影響を与えます。先週のファイザーは10%超上昇し、今日モデルナは11%超上昇しました。ジョンソン&ジョンソンは数%上昇に留まっています。

開発が遅れているにもかかわらず、ジョンソン&ジョンソンの株価がやや上昇したのには、おそらく同社の事業ポートフォリオが関係していると思われます。

そう同社は医薬品を手掛けているだけではありません。ワクチンや治療薬だけのビジネスなら、開発遅れは致命傷になりかねません。しかし、ジョンソン&ジョンソンの医薬事業は全体の5-6割です。他に医療機器と日用品という強力な事業を保有しています。
【JNJ】3Qセグメント別売上高構成

しかも、特に医療機器事業はコロナ禍では苦戦を強いられていました。何故なら、病院で外科手術ができないでいたからです。ジョンソン&ジョンソンの医療機器は外科手術に強みを持っています。それが、他社開発のワクチンにせよ、開発が進み、使用の見込みが立てば、病院での外科手術の需要も増すと考えられるからです。

私がジョンソン&ジョンソンに安心していられる理由はここにあります。時間は掛かっていいので、確実にワクチンを作ってもらいたいと思います。


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