こんにちは。時短父さんです。

米石油メジャーのエクソン・モービル(XOM)は、2020年第3四半期(7-9月)の決算を発表しました。内容はなかなか厳しいものでしたが、一つの光明見えた決算でした。

売上高は461億ドルで前年同期比29%減少しました。もうご存知のとおり、新型コロナで都市封鎖が起き、人々が移動しなくなったことで、原油の需要が大きくなくなったことが要因です。ただ第2四半期(4-6月)の326億ドルに比べると、増加しているのが分かります。

損失は6.8億ドルでした。希薄化後の一株あたり損失も0.15ドルでした。これによりエクソン・モービルは初めて3四半期連続の赤字となります。しかし、市場予想は0.25ドルの損失でしたから、それほどに損失は膨らみませんでした。

四半期利益の推移

エクソン・モービルを始め石油メジャーが苦戦しているのは、当然ながら原油価格や天然ガス価格の低迷によるものです。卸売価格が低ければ、高い生産コストの企業が厳しくなるのは当然です。

しかし一方で、エクソン・モービルは石油メジャーとして垂直統合型のビジネスを形成していますね。上流部門では原油を開発・採掘を行い、化学部門で石油を精製し(製品に加工し)、下流部門で販売を行う、といった具合です。

エネルギー価格の低迷は上流部門や下流部門にとっては厳しいもの(マージンが少ないか赤字)になりますが、それを仕入れて加工する化学部門にとっては、好都合であるのもまた事実です。

【XOM】3Q部門別利益推移

上のグラフを見ていただければ分かりますが、規模は小さいものの「Chemical」(化学部門)は安定して利益を確保していますよね。2020年第3四半期では唯一利益を出した部門です。今は世界経済の動きが弱く、化学製品の需要も低迷していますが、ここが戻ってくると、大きな利益を出す可能性があるのは確かです。

さて、エクソン・モービルの株主にとって、最も関心のあるのは30年以上連続増配してきた配当が維持されるのか?という点でしょう。

結論から言えば、少なくとも今年の減配は回避されました。28日エクソン・モービルは12月支払分の四半期配当を0.87ドルに据え置くことを発表しています。2020年は四半期配当の増配がない年となりましたが、年間ベースでは0.05ドルの増配となっています。

いやいや、でもこんな経営状態だったら、来年は減配でしょっ!って思いますよね、、、
確かにその可能性は高まっています。しかし、減配はないと思っています。

一つにはキャッシュフローがやや改善してきたことがあります。今年に入り2四半期連続でフリーキャッシュフロー(自由に使える現金)がマイナスだったのに対し、第3四半期は辛うじてプラスに転じました。これはやや売上高増えたこと、損失幅が縮小したことが要因です。

営業キャッシュフローは、第2四半期は15億ドルしかありませんでしが、第3四半期には43.8億ドルまで増えています。
3QCF推移

もう一つはコスト削減策が進んでいるからです。原油が売れなければ、コストを落とすしか利益を出す方法はありません。その策は思い切ったものとなっています。すでに投資支出は大幅に抑制されていて、第3四半期では4割減、3四半期では3割減となっています。

また資産売却もあります。すでに欧州・北海における資産を売却することが決まっていて、数億~数十億ドル規模のキャッシュを手にすることになるでしょう(売却額は非公表)。

さらには人員の削減も行われています。上記の資産売却に伴い1600人の削減は序の口で、先日は今後2年間で1万4000人(全従業員の15%)の削減が発表されています。「長期的なコスト競争力を高め、前例のない現在の市場環境を確実に切り抜けるための措置だ」と説明しています。

今年は増配しませんでしたが、来年のいずれかの四半期(一番可能性があるのは12月)で増配を発表してくると思います。増配幅はもうほんの僅かでしょうが、増配ストップ、減配は回避してくると思います。


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