こんにちは。時短父さんです。

10月8日は、米通信大手のAT&T(T)とベライゾン・コミュニケーションズ(VZ)の権利落ち日となっています。どちらも高配当株で(AT&Tの配当利回りは7%超、ベライゾンは4%超)、しかも配当の支払月は11月と、コンスタントに高配当を受け取りたいインカム投資家にとっては外せない銘柄たちです。

AT&Tは30年以上連続して増配をしている配当貴族ですし、ベライゾンも14年連続増配株です。今回、ベライゾンは四半期配当を2%増やすことを決めました。

しかし、必ずしも高配当利回りがインカム投資家を豊かにしてくれるとは限りません。配当利回りが高いということは、何等かの理由(リスク)によって株価が下落または低迷しているからに他ならないからです。AT&Tの株価は年初来26%下落しています。ベライゾンは2.9%の下落に留まっています。

AT&Tがここまで投資家から見放されているのは何故でしょう?何故、ベライゾンは持ちこたえているのでしょう?
AT&T

AT&Tには1800億ドル(約18兆円!)近くある有利子負債が重荷になっていることは確かでしょう。そして流出し続ける携帯電話契約者や衛星放送(ディレクTV)契約者・・・4-6月期は売上高が9%減少し、純利益は前年比で1/3に縮小しました。

営業キャッシュフローは、過去数年間まずまずのペースで伸びてきていましたが、2020年は11%程度落ち込むことを予想しています。

AT&Tの株価が冴えない(配当利回りが高い)のは、キャッシュフローが配当をカバーできるか?という懸念が投資家に生じているからです。会社はフリーキャッシュフローの60%を配当に回すと、何度も公言しています。それを厳格に守ると、現在の配当水準を維持できない可能性が高いのです。私の試算では0.50ドルとなっています。

それでも配当を減らすことはまずあり得ないと私は思いますが、多くの投資家は厳しいと考えていてもおかしくはないのです。

verizon

ではベライゾンはどうでしょうか。
ベライゾンの株価は、コロナショックで一時15%落ち込み、50ドルを割りました。しかし、現在はほど年初来の水準を回復しています。

ベライゾンの4-6月期は売上高が前年比5%減、営業利益も6%となった一方で、純利益は22%増加としました。営業キャッシュフローは前年比48%増加、フリーキャッシュフローは57%増加と好調です。

AT&Tとの違いでいえば、ベライゾンは債務の負担がやや軽いことです。有利子負債は1390億ドル(約14兆円・・・)です。負債総額もAT&Tに比べて、1100億ドル(11兆円)ほど少なく済んでいます。

さらに、AT&Tが(タイムワーナーを買収したことで)メディア部門を強化しているのに対し、ベライゾンは通信事業、5G事業に注力しています。

先日は、プリペイド型の携帯電話サービスを手掛けるトラックフォンを62億ドルで買収すると発表がありましたね。比較的高価格帯のサービスが多かったベライゾンにとって、トラックフォンの低価格帯サービスを手に入れることで、顧客層を拡大する狙いがあります。


さて、あなたはどちらの通信会社に投資をしますか?高配当利回りのAT&Tでしょうか?やや利回りでは劣るも債務負担が軽いベライゾンでしょうか?

どちらも私にとっては魅力的です。個人的にはどちらかを選ぶなんてできないので、両方に投資しています。リスク分散、楽しみ分散といったところでしょうか。

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