こんにちは。時短父さんです。

ブルームバーグが伝えたところによると、石油メジャーのエクソンモービル(XOM )は、北海にある石油採掘権を中国をはじめとしたエネルギー企業に売却するとのことです。

生産設備

エクソンからは正式な発表があったわけではありませんが、各種投資情報サイトがこれを引用して伝えています。

それによると、パンデミックと原油価格の低下で業績悪化が続くなか、7月から資産売却の検討が進められてきました。売却資産には、15箇所の油田があり、日量3万7千バレルの生産量の権益の他、2つの新たな探索権益とパイプラインが含まれます。

売却資産は10月にも中国やカタールの企業の手に渡り、売却手続き自体は2021年第1四半期に終了するようです。


日量3万7千バレルというのは、どのくらいの量なのでしょうね。参考までに年次報告書を見てみたら、2019年は世界全体で約238万バレルでした。つまり、今回売却対象となるのは、わずか1.5%程度なのです。

北海は当然に欧州に位置していますが、欧州での生産量は、全体の4%に過ぎないのです。なので、売却による資産や生産量に対する影響は軽微でしょう。

【XOM】地域別原油生産量比率(2019年)

エクソンは19年にもノルウェーにある資産を45億ドルで手放していますし、現在の生産の主力は、米国内や南米ガイアナにあります。ガイアナでは2025年までに日量75万バレルの生産が見込まれています。

むしろエクソンは老朽化し、かつ影響が軽微な資産を売却することで、資産を軽くし、現金を創出したいのです。残念ながら、手元にある資料では売却額が不明なのですが、少なくとも数十億ドル規模にはなるでしょう。

これら売却で得る現金は、エクソンのキャッシュフローを改善するだけでなく、おそらく配当の維持に充てられることでしょう。

エクソンは今年2四半期連続で最終赤字を計上しています。フリーキャッシュフローもマイナスです。普通なら、配当を停止するか、減配するか、いずれかを取ると思います。

2QCF推移

しかし、エクソンは現行の配当0.87ドルを維持し続けています。正直なところ、エクソンに配当を停止または減らす選択は残されていません。

エクソンの株価は高利回りな配当によって支えられていますから、配当に手を付けてしまうと、株価が更に暴落してしまうからです。AT&T(T)も似たようなものです。

だから何がなんでも、できることは全てやってからしか配当に手を付けることはしません。投資の30%削減、営業費用の削減だけでなく、従業員の確定拠出年金への拠出停止までして、配当を捻出しようとするのです。

配当を「聖域化」してしまうことに対する是非はあるでしょう。しかし、エクソンは少なくともそうすることで、株主を守ってきました。エクソンは過去にも逆境を乗り越えてきました。今回の危機も必ず乗り越えてくれると信じています。


今日もポチっとお願いします。
↓↓
にほんブログ村 株ブログ 米国株へ