こんにちは。時短父さんです。

米食品大手クラフト・ハインツ(KHC)は15日、いくつかの重大な発表を行いました。

ナチュラルチーズ事業などを米国で業務提携している仏ラクタリスに32億ドルで売却することで合意したと発表しました。売却手続きは21年上半期に完了する予定です。

発表文によれば、この取引には米国のナチュラルチーズ事業、すりおろしチーズ事業などを、カナダのすりおろしチーズ事業、この2ヶ国以外の全世界のチーズ事業が含まれます。ブランド名で言えば、Breakstone’s、 Knudsen、 Polly-O、 Athenos、 Hoffman’s、 Cracker Barrelなどです。

加えて、「Kraft」ブランドの永続的なライセンス契約をラクタリスと結びます。またクリームチーズの「Philadelphia」ブランドをはじめ、「Velveeta」や「Cracker Barrel Mac & Cheese」、「Kraft」ソース事業などはクラフト・ハインツに帰属し続けます。

良かった。「クラフト」は残るんですね。

何故、クラフト・ハインツはチーズ事業の多くを手放すのでしょうか?

それはかねてから言われていたことですが、高カロリーなチーズは、健康志向が強まる現代において向かない製品だからです。
チーズ関連事業の売上高は、クラフト・ハインツ全体の2割を占めますが、年々減少しているのが分かります。19年は約49億ドルでした。
チーズ事業の売上高推移

よって、ここの一部を切り離して財務体質を改善させようという狙いがあります。

事実、クラフト・ハインツのミゲル・パトリシオCEOは「チーズ関連事業はラクタリスのような企業に譲渡された方が良い。この取引により、私たちは持続可能な競争力を手にする。」とコメントしています。

チーズ事業売却に伴い、クラフト・ハインツは年間で18億ドルの売上高を放棄することになります。その代わりに手にする32億ドルは、優先的に負債の返済に充てるとしています。クラフト・ハインツにとって、巨額の負債が重荷となっていたことを考えれば、事業売却で得た資金を返済に使うことは必要なことなのでしょう。

また同日には、クラフト・ハインツは戦略的移行計画と2020年の見通しを発表しています。前者については、持続可能な成長のため改革計画が示されています。独自のオペレーティングモデルやオペレーションセンターが主導する20億ドルの生産性向上計画などです。

さらに長期的な財務計画では、既存事業売上高は1-2%成長を見込み、調整後EBITDAは2-3%、調整後EPSは4-6%の成長を目指すとしています。

2020年第3四半期は、想定よりも力強いモメンタムだそうです。よって、3Qと通期の既存事業売上高は前年比1桁半ば台の成長となるでしょう。

昨年就任したパトリシオCEOやその他の担当役員たちは、改革の手を緩めませんね。良いことです。想定した売上が見込めない事業は潔く売却し、減損処理が起きないように手を打ち、負債の削減へと繋げています。

しばらくは増配は期待できないと思いますが、数年後には相当身軽になったクラフト・ハインツが見られると思います。その時までじっくり待ちたいと思います。


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