こんにちは。時短父さんです。

米銀大手のウェルズ・ファーゴは29日、同行サイトに第3四半期における減配を発表しました。

これは、連邦準備制度理事会(FRB)からの資本健全性チェック、いわゆるストレス・テストの実施要請を受けて、同行が検討した結果、資本を維持・確保しておくために、減配が必要と判断したものです。

このストレス・テストは、新型コロナウィルスの蔓延によって経済の先行き不透明感が広がり、かつ景気後退が起こるなかで、同行含む大手銀行に資本の再分配を禁止し、景気後退への「耐性」を強めるために行うものです。具体的には、以下の内容を各行に求めています。

・普通株式発行に関する自社株買いの制限
・普通株式へ配当総額引き上げの制限、過去4四半期の平均純利益を上回らない水準に制限

この指針を受けて、ウェルズ・ファーゴは、次回9月支払分の配当を、現在一株あたり0.51ドルから減らす方針を固めました。ただし、その水準(金額)は未定で、7月14日の第2四半期決算時に公表する予定となっています。

WFC配当

上のグラフはウェルズ・ファーゴの配当推移です。
これまで9年連続で増配を続けてきており、今年もこのまま行けば10年となるところでした。08年の金融危機で2度減配を実施したものの、危機前の水準は既に超えていました。そして本来なら9月支払分は、増配のタイミングでもありました。

ウェルズ・ファーゴは減配を発表しましたが、一体いくらになるのでしょうか?

個人的には0.45ドルは下回らないと見ています。

その理由は、四半期配当としては減配したとしても、年間配当では減配はしないだろうからです。FRBの指針は第3四半期までと限定的で、年間ベースでの増配については禁止していません。

ウェルズ・ファーゴとしては、極力資本流出を防ぐために、可能な限り四半期配当を落とすでしょう。19年9月分で、0.45ドル⇒0.51ドルへと13%も大幅な増配を行っていました。これにより19年は年間1.92ドルと、18年比で17%も増配していました。ここがやや過大に増配した感があります。

しかし株主還元の姿勢も示さないといけないので、FRBの指針は守りつつ、年間配当は維持またはわずかな増配となる可能性が高いです。

そのためには第3四半期では0.45ドルの水準を維持すると思われます。そして第4四半期でわずかに増配すれば、年間配当は19年比で増えることになります。

まぁ、勝手な予想です。

ウェルズ・ファーゴ以外の主要銀行は、減配までは行わず、現行水準の配当を維持することを決めました。ウェルズ・ファーゴの株主(バークシャー・ハサウェイもね)は、一時的な痛みを伴うかもしれませんが、長期的な健全性・安定性は確かなものとなるでしょう。


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