こんにちは。時短父さんです。

米通信大手のAT&T(T)は、財務状況改善策の一環として、10億ドル(約1070億円)にのぼる債務の追加的な早期返済プランを発表しました。

AT&Tはすでにおよそ43億ドルもの社債償還について発表していましたが、今回はこれに加えて借入金の早期返済を10億ドル積み増した形です。合計で53億ドル(約5670億円)です!!

同社発表文によると、「返済計画や強力なキャッシュフローが続くことで、当社の将来的な短期負債は、とても良く管理されている」ようです。

この一連の負債返済はAT&Tの信用力の改善をもたらし、同時に株主への配当や成長分野(5GやHBO Max)への投資を維持することも可能だとしています。AT&Tは2020年にキャッシュフローベースの配当性向60%を見込んでいて、これは財務に柔軟性をもたらすことになります。

AT&Tは、大株主のアクティビスト(もの言う株主)から、財務状況の改善を求められていて、昨年10月に大規模な改善計画を発表していました。負債が多いから減らせとか、使っていない資産が多いから処分しろとか、取締役を交代せよとか・・・いろいろ言われていたみたいですよ。

総額53億ドルと聞くと、めちゃくちゃな大金ですね。JALの有利子負債1971億円は簡単に返せますし、ANAのそれも7割はなくせます。

これでAT&Tの負債は一掃されるのか?と思いきや、そう簡単ではありません。
AT&Tの負債総額は3499億ドルもあるのです・・・流動負債も、固定負債も、その他負債も全て足したものです。おそらく有利子負債は1858億ドル程度と試算しているのですが、それでもなんと返済額に比べて2桁も多い。

【T】有利子負債と返済額

おい!もっと頑張れよ!と言いたくなりますね・・・

でも株主からしたら配当原資も確保してもらいたいですし。う~ん。悩ましい。

ライバルのベライゾン(VZ)と比べてもAT&Tの負債は多い気がします。ベライゾンの負債総額は2328億ドルで、有利子負債は1391億ドルです(それでもかなり多いけど)。

負債が多いということは、それだけ資産も持っていることなので、一概に負債がダメとは言えません。その資産から利益を稼げれば、まったく問題ないのです。しかし、AT&Tの場合はそうではないのです。AT&Tの営業利益率は15%程度で、ベライゾンは20%前後で推移しています。

営業利益率の推移

AT&Tは明らかに資産を有効に活用できていないのです。これではアクティビストに突っ込まれても仕方ないですね。

やはりAT&Tには成長分野でしっかり稼いでもらいつつ、不要な資産を売却や負債の早期償還などを通じて債務削減を進めてもらって、スリムな経営に変わってもらうのが良いと言えますね。


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