こんにちは。時短父さんです。
ブルームバーグが報じたところによると、ゴールドマン・サックスが17日に発表したレポートのなかで、中国への売上依存が高い米企業の株価は今のところ好調だが、地政学的緊張の再燃により、状況が近く変わる可能性があるとのことです。
レポートでは、中国への依存が高い企業群のパフォーマンスを示すMCSIワールド・チャイナ・エクスポージャー・インデックスは、3月半ば以降S&P500指数を15ポイント程度アウトパフォームしているとのことです。同指数は46%上昇したのに対し、MCSIワールド・インデックスは同期間で32%しました。
これは、投資家が米中間の緊張よりも、中国の経済回復に注目していることを示唆しているからだと指摘しています。しかし、この先は米国大統領選挙が近づくにつれて、緊張が再び表面化すると予想し、これら企業群の株価は下振れリスクがあると加えています。
政治的なリスクとしては、トランプ政権による「ウイグル人権法」への署名だったり、中国による「国家安全法」の制定だったりが、それに当たります。また投資規制や関税、テクノロジー・デカップリングが問題となる可能性があるとのことです。
昨年末から年初にかけては貿易問題で進展がしたように感じていましたが、最近は米中の対立が良く見られるようになりました。経済に悪影響が出ないことを願うしかありません。
で、問題はそのMCSIワールド・チャイナ・エクスポージャー・インデックスにどんな企業が含まれるか?です。よく中国依存が高い企業って聞きますけど、実際にどこかって聞かれると、意外と答えられないものです。主要銘柄として、ニュースではキャタピラー(CAT)とかスリーエム(MMM)は依存が高い、なんて聞くことはありますけど。
調べたところによると、こんなレポートが出てきました。
MCSIのレポートによると、同指数の上位10銘柄は以下のようなものでした。
1位 クアルコム(米)
2位 ブロードコム(米)
3位 テキサス・インスツルメンツ(米)
4位 BHPグループ(豪)
5位 マイクロン・テクノロジー(米)
6位 リオ・ティント(英)
7位 BHPグループ(英)
8位 アドバンスト・マイクロ・デバイシズ(米)
9位 村田製作所(日)
10位 ホンコン・チャイナ・ガス(香港)
構成銘柄数51のうち、これら10銘柄で約7割の組入れ比率となっています。
あれ?キャタピラーとスリーエムは?
きっと11位以下にいるはずです。あれだけ景気敏感株とか、中国依存が高いとか言われているのに、組み入れられていないはずはない。実際スリーエムの売上高の3割は中国です(これは本当です)。ただ、同レポートでは全組入れ銘柄の掲載がなく、想像するしかないです。MCSIのサイトを探しても見つけきれませんでした。
クアルコムの中国依存度は47%、ブロードコムは35%、テキサス・インスツルメンツは50%、村田製作所は50%でした。それらからすれば、キャタピラーもスリーエムも中国依存度は低いからかな。キャタピラーは「アジア太平洋」としての売上高比率が22%なので、中国依存は2割弱だと考えて良いかと。
同指数をセクター別で見ると、キャタピラーとスリーエムに該当するIndustrials(資本財)は、たったの1.44%しかありません。
銘柄別のランキングにしたら、もう本当に下位の下位なんでしょうね。つまり指数に与える影響度は限りなく低いです。
ということは、ゴールドマン・サックスのレポートで指摘されていた、中国依存の高い企業の株価に下振れリスクがあるとしても、キャタピラーやスリーエムにはほとんど該当しないです。セクター比率や構成銘柄比率を見ると、これはクアルコムやブロードコムなど通信機器・半導体メーカーの株価のことを指している、といって言いのかなと思います。
いずれにしても、米中の政治的な関係悪化が貿易や経済に影響を与えないように望むことには変わりはありませんがね。覇権争いですからね、そう簡単には収まらない気もします。
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ブルームバーグが報じたところによると、ゴールドマン・サックスが17日に発表したレポートのなかで、中国への売上依存が高い米企業の株価は今のところ好調だが、地政学的緊張の再燃により、状況が近く変わる可能性があるとのことです。
レポートでは、中国への依存が高い企業群のパフォーマンスを示すMCSIワールド・チャイナ・エクスポージャー・インデックスは、3月半ば以降S&P500指数を15ポイント程度アウトパフォームしているとのことです。同指数は46%上昇したのに対し、MCSIワールド・インデックスは同期間で32%しました。
これは、投資家が米中間の緊張よりも、中国の経済回復に注目していることを示唆しているからだと指摘しています。しかし、この先は米国大統領選挙が近づくにつれて、緊張が再び表面化すると予想し、これら企業群の株価は下振れリスクがあると加えています。
政治的なリスクとしては、トランプ政権による「ウイグル人権法」への署名だったり、中国による「国家安全法」の制定だったりが、それに当たります。また投資規制や関税、テクノロジー・デカップリングが問題となる可能性があるとのことです。
昨年末から年初にかけては貿易問題で進展がしたように感じていましたが、最近は米中の対立が良く見られるようになりました。経済に悪影響が出ないことを願うしかありません。
で、問題はそのMCSIワールド・チャイナ・エクスポージャー・インデックスにどんな企業が含まれるか?です。よく中国依存が高い企業って聞きますけど、実際にどこかって聞かれると、意外と答えられないものです。主要銘柄として、ニュースではキャタピラー(CAT)とかスリーエム(MMM)は依存が高い、なんて聞くことはありますけど。
調べたところによると、こんなレポートが出てきました。
MCSIのレポートによると、同指数の上位10銘柄は以下のようなものでした。
1位 クアルコム(米)
2位 ブロードコム(米)
3位 テキサス・インスツルメンツ(米)
4位 BHPグループ(豪)
5位 マイクロン・テクノロジー(米)
6位 リオ・ティント(英)
7位 BHPグループ(英)
8位 アドバンスト・マイクロ・デバイシズ(米)
9位 村田製作所(日)
10位 ホンコン・チャイナ・ガス(香港)
構成銘柄数51のうち、これら10銘柄で約7割の組入れ比率となっています。
あれ?キャタピラーとスリーエムは?
きっと11位以下にいるはずです。あれだけ景気敏感株とか、中国依存が高いとか言われているのに、組み入れられていないはずはない。実際スリーエムの売上高の3割は中国です(これは本当です)。ただ、同レポートでは全組入れ銘柄の掲載がなく、想像するしかないです。MCSIのサイトを探しても見つけきれませんでした。
クアルコムの中国依存度は47%、ブロードコムは35%、テキサス・インスツルメンツは50%、村田製作所は50%でした。それらからすれば、キャタピラーもスリーエムも中国依存度は低いからかな。キャタピラーは「アジア太平洋」としての売上高比率が22%なので、中国依存は2割弱だと考えて良いかと。
同指数をセクター別で見ると、キャタピラーとスリーエムに該当するIndustrials(資本財)は、たったの1.44%しかありません。
銘柄別のランキングにしたら、もう本当に下位の下位なんでしょうね。つまり指数に与える影響度は限りなく低いです。
ということは、ゴールドマン・サックスのレポートで指摘されていた、中国依存の高い企業の株価に下振れリスクがあるとしても、キャタピラーやスリーエムにはほとんど該当しないです。セクター比率や構成銘柄比率を見ると、これはクアルコムやブロードコムなど通信機器・半導体メーカーの株価のことを指している、といって言いのかなと思います。
いずれにしても、米中の政治的な関係悪化が貿易や経済に影響を与えないように望むことには変わりはありませんがね。覇権争いですからね、そう簡単には収まらない気もします。
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