こんにちは。時短父さんです。

米複合企業のスリーエム(MMM、以下3M)は、7月1日付で次期最高財務責任者(CFO)にモニッシュ・パトラワラ氏(51歳)を指名すると発表しました。現CFOのニック・ギャンゲスタッド氏は引退する意向を示しています。

Monish Patolawala

パトラワラ氏はインド出身で、バンガロールにあるセント・ジョセフ商科大学を卒業しています。1994年からゼネラル・エレクトリック(GE)に入り、2015年から現在までは同社のヘルスケア部門でCFOを任されています。パトラワラ氏は、GE内で様々な分野のビジネスの収益向上を成してきた実績があります。

3Mのマイク・ローマンCEOは、モニッシュ氏の「産業部門、ヘルスケア部門の財務オペレーションにおける深く、広範な経験は、現在の3Mにとって大きな影響を与えることになる。モニッシュ氏が強力なリーダーシップを発揮し、3Mに素晴らしい付加をもたらすだろうと確信している」と述べました。

パトラワラ氏は、CFOとして3Mの世界各地の財務部門を統括し、会計、財務企画・分析、税、IRを担当することになります。「3Mはユニークな強み、強力なビジネスモデル、誇り高い歴史を有している。3Mのチームと働けることを嬉しく思い、株主や全ての関係者の価値を高めていけることを楽しみにしている」と述べています。


パトラワラ氏のCFO就任について、私が注目したいのは2点です。

一つ目はインド出身であること。
最近、インド出身(人)のグローバル企業経営者が増えてきています。例えば、アルファベット(グーグルの親会社)のサンダー・ピチャイ氏、マイクロソフトのサヤト・ナデラ氏、マスターカードのアジェイパル・バンガ氏などです。IBMのアルビンド・クルシュナ氏は今年CEOに就任しました。ペプシコの前CEOであったインドラ・ヌーイ氏や、ソフトバンクグループにもニケシュ・アラーラ氏というのがいましたね。

数年前の日経スタイルの記事には、グローバル企業のトップに何故インド人経営者が多いのかについて書かれていました。そこでは以下の5点を理由として挙げていました。

①人口が多く、天才が生まれる確率も単純高い
 →確かに、そりゃそうです。

②多様性を受け入れる器量と利得を最大化する交渉術
 →公用語が20以上もあるので、自分の主張を伝えないと世の中を渡っていけないらしい・・・以心伝心なんて無いのでしょうね。

③英語をネイティヴ並みに扱える
 →癖のある英語ですが、日本人よりは圧倒的にうまい

④理工系のバックグラウンドを持った人材が豊富
 →小さい時から数学や物理、化学の学習に力を入れているのだそうですよ。私は非常に苦手な分野です。

⑤“不確実性をマネジメントする力”を備えている
 →インドでは全ての物事が混沌としていて、誰も責任をとってくれないから、自分で何とかしなければならない環境なのだそうです。日本だったから、親や先生、上司の言うことを聞いていればいいですもんね。

もちろんインド出身者なら全員が優秀かといえば、違っていて、個人の才能や努力の賜物なはずです。しかし、インド出身と聞いただけで何かやってくれそうな気がするのは私だけでしょうか。3Mの次期CFOがおもしろい発想で財務を引っ張っていってくれたいいですね。

もう一つは、パトラワラ氏がヘルスケア部門に精通している点です。
3Mのイメージは産業部門、交通部門、もしくはオフィス用品や文具(ポスト・イットがそうです)が強いです。しかし、これらの分野は最近業績が傾いていています。それは米中の貿易戦争の影響だったり、コロナ禍の影響だったり、とにかく世界経済の浮き沈みに影響されやすいのです。

そこで3Mは現在ヘルスケア部門に力を入れています。コロナ禍でも分かりましたが、やはり健康とか医療の分野は常に需要はあります。昨年はアセリティという医療機器メーカーを買収しました。

2020年第1四半期のセグメント別売上高でも、ヘルスケアが伸びているのが分かります(もちろん買収効果を含んでいます)。
1Qセグメント別業績推移

おそらく3Mは産業や交通部門からヘルスケアへ、経営資源を徐々に移行させようとしていると思います。そしてゆくゆくは、ヘルスケアを主力部門に育てたいのではないでしょうか。

インド人だから、GEのヘルスケア部門出身だから、全てがうまく行くとは思いません。しかしながら、期待はできる。少しワクワクする気持ちにもなれる。3Mは良い人事を発表したと思いますよ。


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