こんにちは。時短父さんです。

日本たばこ産業(JT)は、高温加熱型の加熱式たばこ用デバイス「プルーム・エス」のスターターキットのメーカー希望小売価格を6月1日より、従来の3,480円から1,480円に引き下げると発表しました。価格の引き下げ率は57%、半値以下です。

JTはより多くのお客様に「プルーム・エス」ならではの紙巻たばこらしい味わいをお愉しみいただきたいと考え、メーカー希望小売価格を改定し、販売いたします。と公式にはコメントしています。が、実のところ、プルーム・エスを含むJTのRRP製品の国内市場シェアが、伸び悩んでいます。

第36期(2020年1月-3月)の四半期報告書(第1四半期)によれば、RRP販売数量は紙巻たばこ換算でベースで9億本、RRPカテゴリーに占める実需ベースのJTのシェアは約10%と推計とされています。前年同時期のシェアは8%でした。1年間でわずか2%しか増えていないのです。

「プルーム・エス」は2019年1月に、温加熱型の加熱式たばこ「プルーム・テックプラス」とともに、販売が始まりました。その時の「プルーム・エス」の販売価格は7,980円でした。しかし、同年12月に3,480円に価格改定(56%の値下げ)を行いました。今回6月の改訂により、初期の販売価格から81%も値下げをすることになります。これで利益が出るのでしょうか・・・?

値下げは「プルーム・テックエス」に限りません。今年に入ってからも、「プルーム・テック」は3,000円から2,500円に17%引き、「プルーム・テックプラス」は4,980円から2,980円に40%引きと、値下げラッシュです。

RRP直近の価格改定

RRP製品の値下げは、JTに限ったことではないようです。2019年8月にはフィリップ・モリスのIQOSシリーズで幅広い関連製品の価格改定がありました。その時も2割~5割程度の値下げが行われています。

さて、JTの今回の価格改定ですが、業績に与える影響はどれほどでしょうか?

短期的にはそれほど大きくはないと考えています。何故なら、JT全体の売上収益に占める国内たばこ事業の割合は26%(2020-1Q)程度で、そのうちRRPの割合は5%(販売数量ベース)です。市場占有率がもともと10%程度である製品を半額にしたところで、全体への影響は軽微だと思われます。JTの売上収益の6割以上は海外たばこ事業ということを忘れてはいけません。

ただし、中長期的には影響は無視できないかもしれません。それは、値下げしないと売れない、というイメージがブランド力を毀損する可能性があるからです。値下げにより、一時的には販売数量が増えたとしても、それが長続きすることは難しいでしょう。一度値下げしたものを、上げることは容易ではないですし。

いろいろ米国株などを見てきましたが、ブランド力はキャッシュフローの源泉だと感じています。ブランド力は、価格が高くても買いたいと思わせる力だと思いますが、値下げはそれに逆行します。中長期的に見て、JTのブランド力を毀損しないか心配です。というか、JTにはブランドを気にする余裕などなく、シェアでIQOSに追いつきたいとの一心なのかもしれませんね。紙巻たばこが売れなくなってきていて、今後RRPが主力に取って替わることを考えると、一方的な値下げは経営を厳しいものにするでしょう。


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