こんにちは。時短父さんです。

日本たばこ産業(JT)は、2020年第1四半期(1-3月)の決算を発表しました。内容はまちまちでした。

売上収益は5,196億円で、前年同期比2.8%増加しました。国内たばこ事業、医薬事業は減収となりましたが、海外事業が好調でした。

営業利益は1,289億円で、同29.4%減少しました。こちらは大幅な減少ですが、これは前年に医薬事業で一時収入があったことが要因です。営業利益率は24.8%で、前年の36%から大きく下落しました。

純利益は863億円で、同28.5%減少しました。為替差損が増加したことなどが要因です。

希薄化後の1株利益は48.67円となり、前年同期の67.63円から28.0%減少しました。第1四半期としては2012年以来の低水準となりました。

1Q 業績推移

営業利益は29%の大幅減少となりましたが、一時要因を除いた調整後営業利益は1,469億円で、前年同期比5.8%増加しました。また為替一定ベースの調整後営業利益は1,582億円となり、同14.0%増加しました。

1Q 調整後営業利益推移

セグメント別の業績は以下の通りです。

国内たばこ事業の売上収益は1,258億円で(前年同期比5.7%減少)、調整後営業利益は432億円(15.3%減少)でした。紙巻たばこの販売数量が172億本となり、4.2%減少したことなどが影響しました。

海外たばこ事業の売上収益は3,120億円(8.8%増加)で、調整後営業利益は1,041億円(16.7%増加)でした。総販売需要はわずかに減少したものの、各地でのロックダウン前の需要を取り込んだことやプライシング効果により、総需要の減少分を相殺しました。主力ブランドのウィンストンやキャメルの販売が好調でした。

医薬事業の売上収益は207億円(9%減少)、調整後営業利益は66億円(47%増加)でした。子会社の鳥居製薬の売上高増加に加えて、試験終了に伴う研究開発費の減少が利益を押し上げました。

加工食品事業の売上収益は367億円(2.1%減少)、調整後営業利益は4億円(46.8%増加)でした。冷食常温事業における家庭用商品の需要増加に伴い、売上が増加しました。

1Q セグメント別売上高推移

JTの1Qキャッシュフローは以下のようになりました。
営業CFは-19億円、投資CFは-75億円、フリーCFは-94億円でした。下のグラフを見て頂ければ分かるように、1QのCFは悪化する傾向にありますが、2020年1Qは3年ぶりに営業CFがマイナスとなりました。

1Q CF推移

1-3月期は新型コロナの影響は限定的で、まずまずの結果だったのではないでしょうか。国内たばこ事業が減少するのは織り込み済みで、医薬事業や加工食品事業が大きな貢献をしないこともね。JTの成長エンジンは海外たばこ事業です。為替リスクがあって、利益が目減りすることもありますが、それは報告ベースの話。為替一定ベースでの調整後利益を見れば、2桁の伸びでした。

4-6月期について、JTは現時点では業績見通しの見直しは行わない方針です。今後の状況については精査していくようです。

JTについて、私は昨年末から年初にかけて、早く売却したいなと思っていました。現時点で保有しているのは、売りたい株価に戻らなかったからですが、少し考えを改める必要があるかもしれません。海外事業での成長が止まるまでは、配当を受け取りつつしばらく保有しておくのもありかな。


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