こんにちは。時短父さんです。
COVID -19の影響で株価は連日の乱高下を繰り返しています。繰り返しながら、上がればいいものを、残念ながら実態はその逆を行っています。株式はもちろん、比較的安全とされている米国債や金も売られ始めていて、マネーは現金を求めているようです。

人の移動制限がかかり、航空便が止まり、国境は封鎖され、学校は休校になり、レストランは営業中止に。原油価格は一時20ドルまで堕ちました。こんな状況では大半の銘柄の株価は、その上昇を望めません。とは言っても、一部の銘柄は、この状況を追い風にしているようです。

その一つが、ホーメル・フーズ(HRL)です。まずは株価を見て下さい。
↓↓
HRL 株価チャート

ここ数週間で下落はあったものの、急激に株価を伸ばしているのが分かります。実は、現在株価は最高値圏で推移しているのです。ダウ平均株価など、主要株価指数が下落する中では異色な存在です。

ホーメル・フーズは、食料雑貨品部門、冷凍食品部門、ジェシー・オータキーストア、国際・その他部門の4部門で構成される、食品会社です。株価が上昇している背景には、その売上高の過半を冷凍食品部門が占めていることが挙げられます。日本でもありましたね。一斉休校措置によって、消費者が手軽な冷凍食品を買い求める現象が。米国でも同じことが起きているようです。食肉加工品「スパム」を作っているのはホーメル・フーズです。
【HRL】FY2019売上高構成

食品メーカー巨人のクラフト・ハインツ(KHC)も、冷凍食品部門を持っていますが、売上比率は10%弱です。
【KHC】商品カテゴリー別売上高構成

ここでホーメル・フーズの業績を振り返っておきたいと思います。
売上高は毎年95億ドル前後で安定しています。急激な増減はありません。
営業利益は12億ドル程度です。こちらも比較的安定しています。営業利益率は、12%前後といったところで、悪くはありません。

【HRL】業績推移

キャッシュフローはまずまずと言ったところですね。FY2018は事業取得のために投資支出が増えたために、フリーCFはほぼありませんでした。それを差し引けば、比較的安定してキャッシュを創出しているのかなと感じます。

【HRL】CF推移

営業キャッシュフローマージンは10%前後で推移しています。比較のために、クラフト・ハインツと並べてみますが、ホーメル・フーズの安定感は抜群ですね。

営業CFマージン比較

財務状況については視覚的お見せできないのですが、バランスシートを見た限りでは、KHCのような巨額ののれん代、無形固定資産、その他負債はなかったです。

そして、インカム投資家として気になるのは、配当についてです。
ホーメル・フーズは50年以上の連続増配株なのに対して、クラフト・ハインツは昨年減配したばかり。
ホーメル・フーズの配当利回りは、2%弱で決して高いとは言えませんが、それは株価が上昇していることの裏返し(クラフト・ハインツは6%台)。
配当性向も比較しときます(グラフなくてすみません)。
ホーメル・フーズは40%台なのに対して、クラフト・ハインツは100%超えです。前者の今後の増配余地は今のところ十分です。

比較のために、一部クラフト・ハインツの情報を載せましたが、あくまで参考程度にして下さいね。全体的に見ると、安定感があってディフェンシブ銘柄として保有してもいいかなと思える内容でした。配当を継続的にもらいたいなら、安定した業績は不可欠ですからね。

米国での休校措置や外出自粛などで、実際にホーメル・フーズの業績がどうなるかは分かりません。決算で明らかに良い影響があったのなら、投資を検討してもいいかもしれませんね。


今日もポチっとお願いします。
↓↓
にほんブログ村 株ブログ 米国株へ