こんにちは。時短父さんです。

年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は、2019年12月末時点の運用状況を発表しました。
それによると、同時点の運用資産額は168兆9897億円で、過去最高を記録しました。GPIFの高橋理事長は、2019年第3四半期(10月~12月)は、米中貿易協議が進展したことで、国内外の株高が進み、対ドル・対ユーロで円安が進んでことが要因だとコメントしました。

下に運用資産額の推移を示したように、GPIFはここ数年右肩上がりで資産額を増やしていることが分かります。アベノミクスや米国の景気拡大期を上手く捉えてきたのだと思います。
【GPIF】運用資産額の推移

資産別の運用収益は以下の通りです。少し見づらくて、恐縮です・・・
【GPIF】資産別運用収益の推移
高橋理事長のコメントにあったように、2019年度第3四半期(FY2019-3Q)では、株式の運用収益が伸びました。実際、国内債券が-0.96%、国内株式が8.85%、外国債券が0.86%、外国株式が9.73%となりました。
もちろん過去の収益を見れば、今期よりもずっと良いパフォーマンスの時もありました。しかし、FY2019-1Q~2Qのパフォーマンスが低位だったことを踏まえれば、3Qの結果は良好と言えます。

それにしても、収益率がマイナスになる時もありますが、全体としてはプラスが多いのは驚きです。FY2002はITバブル崩壊、FY2008はリーマンショック、FY2015はチャイナショックだったでしょうか。それ以外では2桁の伸びという年も珍しくありませんね。

次に収益額です。
【GPIF】収益額の推移
FY2019-3Q末時点での、年度収益額は9兆4241億円となりました。累積収益額は75兆2449億円でした。毎年確実に収益を積み増して行っている(特にFY2011以降)のが分かると思います。

さて、こんな好成績の運用をしているGPIFですが、一体どんなポートフォリオを組んでいるのでしょうか?ほとんどの読者の方がご存知とは思いますが、GPIFは基本的に内外債権と内外株式をほぼ均等に保有していました。最近は株式の運用割合を増やしてきて、より積極的に収益獲得を狙っているようです。

2019年3月末時点での運用割合は以下のようになっていました。
【GPIF】運用割合(FY2018末)

国内債券26%(43兆1627億円)、国内株式23%(38兆6556億円)、外国債券17%(27兆8187億円)、外国株式25%(41兆8975億円)となっています。運用資産額に目が行きがちですが、実際私たち庶民が「兆」や「億」の付く額を運用をすることはありません(「億」ならあるかも?)。

ただこの運用割合を真似ることはできます。投資資金100万なら、30~35万円を国内債券に、23~25万円を国内株式に、17~20万円を外国債券に、25~30万円を外国株式に振り分けるといった具合です。これを運用していけば、似たようなパフォーマンスを残せるはずです。

もし個々の資産クラスに精通しているわけではないのなら(普通はそうですが)、これと似たような割合で運用しているバランス型ファンドを買ってみるのが一番簡単だと思います。バランス型には4資産や8資産に分けたものがあり、お好みで選んで頂ければ良いと思います。

また国内比率は低いものの、世界経済の成長発展に期待するなら、セゾン投信が出しているセゾン・バンガード・グローバル・バランスファンドも、個人的にはお勧めします。こちらは債権と株式は50%ずつの割合を維持、国内割合は10%未満となっています。より安定的に運用したい方には良いかなと思います。

GPIFは一見、自分たちの資産運用と関係ないくらい巨額な資産を動かしていますが、その運用割合は私たちの資産運用に活かせる点がたくさんあるようです。市場平均のパフォーマンスで、長期運用を目的とするなら、一考の価値はあると思います。

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