こんにちは。時短父さんです。

株式市場にとって波乱の1月が終わりました。
年初はもみ合っていたダウ平均株価は、中盤にかけて29,348ドルの最高値まで上昇しました。しかし、中国武漢で発生した新型コロナウィルスの感染拡大を懸念して、終盤に失速。個別銘柄の業績発表などを受けて思惑が交錯するなか、米国務省が中国への渡航中止を発表するなどしたことから、1月最後の取引では年初来の大幅安となりました。結局、ダウ平均株価は前月末比で1.0%下落しました。

2020年1月ダウ平均推移

1月は通常は株価の調子が良い月にあたります。過去34年間では上昇が22回、下落が12回となっていました。64%の確率で上昇する月だったのですが、今年は下落で終わってしまいました。ちなみに2月は過去34年間で24回上昇(70%)しています。今月は1月末の下落の反発を期待したいと思います。

では個別銘柄の状況はどうだったでしょうか?

ダウ平均株価を構成する30種の銘柄別騰落率は以下の通りです。
2020年1月銘柄別騰落率

上昇は12銘柄、下落は18銘柄でした。ダウ平均を上回ったのは13銘柄、下回ったのは17銘柄でした。上のグラフを見て頂くと分かりますが、10%以上上昇した銘柄は0だったのに対して、10%以上下落したのは6銘柄もありました。そこにはエネルギー株が2つ(XOMとCVX)、中国経済の影響を受けやすい銘柄(DOW、CAT、MMM)を含みます。

上昇率1位はマクドナルド(MCD)で、上昇率は8.3%でした。年初から上昇基調が続き、2019年第4四半期の決算を受けて、株価は急騰したのでした。もともとマクドナルドの株価は昨年後半から停滞していましたよね。デジタル分野への投資や前CEOの不祥事による辞任などを受けて、業績見通しが不透明になっていましたから、その反動も大きかったのだと思います。

マクドナルドの四半期決算は、3.6%の増収、純利益は11%増益となり、今年の見通しも良好なことから、投資家は安心しましたね。

2位はマイクロソフト(MSFT)で、上昇率は7.9%でした。発表した2020年第2四半期決算では、13.7%の増収、営業利益・純利益ともに35%超の増益を達成しました。クラウドサービス「アジュール」が好調だったことや基本ソフトの世代交代に伴ってパソコンの売上も増加したようです。株価は30日に172ドルを付けて、上場来の最高値を更新しました。

3位はIBM(IBM)で、上昇率は7.2%でした。IBMも1月に決算を発表しました。四半期決算は6期ぶりに増収となり、売上高・1株利益ともに市場予想を上回るものでした。IBMはクラウド事業へのシフトを進めており、昨年はレッド・ハットを買収。その効果が徐々に業績に反映されてきました。またジニ・ロメッティCEOが引退して、クラウド事業を率いていたアービンド・クリシュナ氏が新たに就任することが決まり、株価上昇材料となりました。

最下位の30位は、素材メーカーのダウ(DOW)でした。下落率は15.8%。第4四半期の決算は、一部項目で市場予想を上回ったものの、売上高は14%減少し、純損失は23億ドルに及びました。

1月のダウ平均株価は、中国との貿易戦争の緩和(←今ではこんな問題もあったなって思う)や、新型肺炎の問題が大きく影響しましたが、個別の企業業績も株価を大きく左右しました。

以下では、1月に決算発表を行った企業の、増収率・増益率をランキングで紹介します。

【売上高増収率ランキング】
ダウ採用30銘柄増収率 2020年1月

1位はコカ・コーラの16%、2位はマイクロソフトの13.7%、3位はビザで10%でした。最下位はボーイングで37%近くも売上高が減少しました。ダウやエネルギー株をはじめ、株価が下落した銘柄は下位にいますね。

【純利益増益率ランキング】
ダウ採用30銘柄 純利益増益率 2020年1月

1位はベライゾンで152%増加、2位はコカ・コーラで134%増加、3位はIBMで88%増加しました。どれも保有銘柄なので、嬉しいですね。一方で、最下位は素材のダウとなりました。その他シェブロンも減損処理を行い66億ドルの赤字に転落です。ボーイングも737MAXの生産停止が響き、22年ぶりの赤字とのこと。ファイザーは業績低迷から抜け出せません。

さぁ、2月になりました。新型肺炎の感染拡大がどこまで影響するか分かりませんが、個別企業の決算は良いところもあれば、悪いところもありました。全てが悪いわけではありません。こんな状況でも、当然ながら確実に増収や増益を続ける銘柄はあります。またそういう企業でも一時的に悪化することもあります。ダウ構成銘柄は基本的に優良企業ですから、簡単なことでは潰れたりはしないでしょう。辛抱強く、悪い時期を乗り過ごすことも大切だと思います。


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