こんにちは。時短父さんです。

レオス・キャピタルワークスが10月より運用を開始した「ひふみワールド」の初の運用レポートが発行されました。ひふみ投信とどう違うのかなど気になっている方もいると思いますので、その内容をご紹介したいと思います。
ひふみワールド4

そもそも「ひふみワールド」は、「ひふみ投信」が国内の中小型株中心(最近米国株も10%程度入っていますが)に運用しているのに対して、日本株を除く全世界の株式に投資するファンドです。
レオス社のサイトによると、基本の運用方針は「ひふみ投信」と変わらない特徴となっています。

1.世界の成長企業への投資
2.守りながらふやす運用に挑戦
3.顔が見える運用


世界
成長企業へ投資ですので、イメージするのはアマゾンとかマイクロソフトとか、ビザとかでしょうか?業績好調に伴って株価がグングン伸び(てい)るような銘柄なのでしょう。時短父さんが保有している個別株みたいな配当銘柄ではないことは確かですね。

では実際に10月分運用レポートを覗いてみます。

まずは組入れ銘柄数から。
10月時点の組入れ銘柄数は79銘柄でした。いきなり79銘柄も保有するんですね。意外に多い気がしました。ちなみに2008年10年に「ひふみ投信」が運用を始めた時は29銘柄でした。

次に純資産総額です。
10月時点の純資産総額は66.2億円でした。こちらも2008年10月の「ひふみ投信」は1.88億円でした。当時とは投資環境が異なりますから単純比較はできないですが、個人投資家の「ひふみワールド」への期待が伺えますね。

基準価額の推移です。
ひふみワールド(基準価額推移2019年10月)

投資信託の基準価額はいつも10,000円からスタートします。10月末時点では10,377円となり、3.7%上昇して最初の月を終えました。ACWI ex JAPANはベンチマークとなっているわけではなく、参考程度に記載されています。

次に国別資産比率です。
【ひふみワールド】国別資産比率(2019年10月)

やはりというか、当然とういうか、アメリカが最大規模で4割を占めています。世界の経済を引っ張るのはアメリカですからね。成熟企業もあれば、成長企業もたくさんあるのでしょう。次に多いのは中国です。といって、これは中国本土ではないような気がしています。理由は後ほど。
ついでフランスやイギリス、ドイツなど欧州先進国への投資が多くなっています。

現金等も3割以上ありますが、これは徐々に減っていくと思います。

通貨別比率です。
【ひふみワールド】通貨別比率(2019年10月)
国別で最大だったのはアメリカなので、こちらも米ドルが4割以上を占めています。だから当ファンドの資産価額も、ドル/円相場に大きく左右されやすくなりますので、投資している方は関心を持たれた方が良いですね。

フランスやドイツへの投資にはユーロですので、ユーロが2番目。順当です。
次いで香港ドル??国別比率では香港は入っていませんでした。もしかしたら「その他の国」に含まれているのかもしれませんが、おそらく先ほど国別で「中国」となっていたものがこれにあたるのだと思います。実際は香港への投資と考えていいと思います。

お待たせしました。
注目の組入れ銘柄のリストです。組入れ比率の上位10銘柄のみ公表されています。
↓↓
【ひふみワールド】組入れ上位10銘柄(2019年10月)

ざっと見た印象は、中小型株を中心にしているな、あまり有名でない企業が入っているな、といったところです。やはり上位にはアメリカ企業が多く入っています。
大型株といえそうなのは、2位のVISA、5位のDOW、7位のSAPです。

「ひふみ投信」の組入れ銘柄を見たことのある方ならお気づきかと思いますが、重複している銘柄2つありますね。2位のVISAと8位のOLLIE'S BARGAIN OUTLET HOLDINGS,INC.です。

他にはアマゾンやマイクロソフト、イントゥイットなども「ひふみ投信」海外株式を構成していますが、「ひふみワールド」の上位には顔を出していません。それらは組み入れられていないのか?それとも組み入れられてているが、比率が低いだけなのか?

どちらにしてもレオス社の運用部の方々は、アマゾンよりもビザの方が、これからも成長し続ける可能性が高いと判断されたのは間違いありません。個別株に投資されている方にとっても、参考になるのではないでしょうか?

今後の運用上の注目としては、現在純資産総額の3割以上を占める現金をどこに振り分けるか?です。恐らく現金比率は中期的に1割程度まで落としてくるでしょうから、2割分は株式に振り分けるはずです。堅実に欧米諸国に投資するのか、中国を含めた新興国か。これによってレオス社の「ひふみワールド」に対する姿勢が見えてくると思います。

また個人投資家としての立場から言えば、外国為替の影響がどこまで現れるか気になるところです。国内株が中心だった「ひふみ投信」とは桁違いにその影響を受けます。「ひふみ投信」に慣れた投資家が、為替の変動で
狼狽売りに走らないかちょっと心配してしまいます。

さぁ、「ひふみワールド」は始まったばかりです。世界経済の荒波に揉まれながらも、成長して行くことを願いながら、今後も動向をお伝えして行きます。

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