こんにちは。時短父さんです。

米日用品大手のプロクター&ギャンブル(PG)は、2020年度第1四半期(7-9月)の決算を発表しました。内容は良かったです。

売上高は177.9億ドルで、前年同期比6.6%増加しました。市場予想174.6億ドルを上回りました。

営業利益は42.9億ドルで、同20.7%増加しました。売上高の伸びに対して、売上原価と販売管理費の伸び(ともに3%増)を抑制できたことが奏功しました。

純利益は35.9億ドルで、同11.9%増加しました。

希薄化EPSは1.36ドルで、前年同期1.22ドルから11.5%増加しました。コア利益は1.37ドルで、市場予想1.22ドルを上回りました。

1Q(3カ月)業績推移

1Qとしては5年連続で純利益とEPSが増加しています。上のグラフを見て頂くと分かりますが、近年売上高はそれほど増加しているようには見えませんね。効率よく稼げているようです。

セグメント別の売上高は以下の通りです。
1Q(3カ月)セグメント別売上高推移

Beauty部門は35.5億ドルで、前年同期比8.0%増加しました。SK-Ⅱなどスキンケア関連が好調で、既存事業売上高は10%も増加しました。

Grooming部門は15.3億ドルで、同2.0%減少しました。FY2019-4Qで同部門のカミソリ事業を減損処理していた(ブランド力が減退した)ので、今期は売上高を落とすのかなと思っていましたが、思ったほどの減少幅ではなかったです。

Health Care部門は22.2億ドルで、同20.4%増加しました。既存事業売上高は9%増加しました。口内ケア関連が好調でした。風邪が蔓延する季節を前に、北米で値上げしたことなどが奏功しました。

Fabric & Home Care部門は58.3億ドルで、同6.3%増加しました。こちらも既存事業売上高は8%増加しました。

Baby, Feminine & Family Care部門は45.6億ドルで、同4.0%増加しました。


次にPGのキャッシュフローを確認します。
1Q(3カ月)CF推移

営業CFは41.6億ドルで、前年同期比17%増加しました。純利益や減価償却費が増加したことなどが要因です。営業CFマージンは23.4%で、増加傾向を維持しています。

投資CFは50.7億ドルの収入で大きくプラスとなりました。投資支出は10.7億ドルで、前年同期から横ばいでしたが、投資有価証券の売却によって61.5億ドルの現金収入がありました。

結果、フリーCFは103億ドルとなり、大きくプラスとなりました。


P&Gは通期の業績見通しを以下のようにしました。

 売上高(前年比):3~4%増加⇒3~5%増加
 コア利益(前年比):4~9%増加⇒510%増加
 希薄化EPS(前年比):225%~245%増加※昨年はカミソリ事業の減損処理があったためEPSが大きく減少した経緯がある
 配当支払:75億ドル
 自社株買い:60~80億ドル

決算発表を受けて、P&Gの株価は一時4%上昇しましたが、その後落ち着きを取り戻しています。
株価チャート(2019年10月22日)
P&Gは誰もが知っているような、または一度はその製品を使ったことのあるような会社です。日本には花王などライバル企業がいますが、誰もが手にしたことがある製品を作る会社はやはり強いですね。

これらは定番商品を核としてマーケティングを行い、その改良や派生商品を発売すれば、顧客が付いてきます。莫大な設備投資は掛かりません。日用品は生活に必要なものなので、多少の値上げをしても全く売れなくなるなんてことはないし、費用をコントロールすれば、利益を出しやすいですね。

しかもP&Gにはブランド力があります。似たような製品が商品棚に並んでいたら、ブランド力はモノを言います。一時は比較的安価なプライベートブランドに押され気味でしたが、今は違います。それを市場も評価しています。

P&Gのように、ブランド力と信頼ある製品を併せ持った銘柄は鉄壁かもしれません。しかも株主還元も申し分ない。絶対に手放せない銘柄の一つです。

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