こんにちは。時短父さんです。

サウジアラビアの石油施設が無人機による攻撃を受けて、世界の石油供給量の約5%が停止したため、原油先物価格が過去最高の上昇率となりました。

【WTI6ヵ月チャート】
WTIチャート

これを受けて、16日のニューヨーク市場でも関連するエネルギー銘柄が急騰しました。
日本時間17日5:16現在の値上がり率ランキング上位にはエネルギー会社がずらりと並びました。
9月16日値上がり率ランキング

時短父さんが使っている楽天証券内で取引ができる銘柄では、2位のセムグループ(SEMG)、4位ホワイティング・ペトロリウム(WLL)、6位カリフォルニア・リソーシス(CRC)が、上位10銘柄に入っています。

これらの銘柄の特徴は、中東で事業を行っていない、ということ。

中東での地政学リスクが顕在化したことで、同地域でも事業を展開する石油メジャーの多くの値上がり率は限定的でした。エクソンモービル(XOM)は1.5%、シェブロン(CVX)は2.19%、ロイヤルダッチシェル(RDSA)は1.99%などとなっています。

セムグループ(SEMG)は、石油採掘は行っておらず、米国・カナダにおいて主に石油製品の輸送・販売などを行う会社です。中東での生産が減少することにより、米国内の生産・流通がが増えると見込んでいるのでしょうか。同社株価は、前日比で60%超の値上がりとなっています。売買代金も飛びぬけちゃっていますね。
SEMG

ホワイティング・ペトロリウム(WLL)は、採掘も行う独立系の会社です。ただし同社が採掘・生産している場所は米国ロッキー山脈近郊がほとんどです。

カリフォルニア・リソーシス(CRC)も同様です。こちらは会社名の通り、カリフォルニア州で事業を行う、石油天然ガスの探鉱生産会社です。

さて、これらの値上がり率の高いエネルギー銘柄は、今買ってよいのでしょうか?

3社の業績とキャッシュフローの推移を調べてみました。簡単に・・・

【SEMG】業績
SEMG 業績
2年連続で純損失で、今年も損失が拡大する予想となっています。

【SEMG】キャッシュフロー
SEMG CF
フリーキャッシュフローのマイナスが3年連続でありましたね。投資が過大のように見えます。

【CRC】業績
CRC業績
業績が不安定過ぎます・・・2019年は辛うじて純利益確保予想となっています。

【CRC】キャッシュフロー
CRC CF
こちらも投資が多くて、フリーCFが・・・そもそも営業で稼げていませんね。

【WLL】業績
WLL業績
これりゃダメだ・・・

【WLL】キャッシュフロー
WLL CF
3社のなかでは一番マシなキャッシュフローでしょうか。

ちなみにそれぞれのPERは、SEMGが値なし(前期純損失)、WLLが4.12、CRCが2.27となっています。配当利回りでは、SEMGは11.45%、WLL、CRCともに値なし(無配)となっています。

先に示した業績やCFを見れば、無配も分かります。でもSEMGだけは1株当たり1.89ドルも配当を出しているのが不思議です。どこにそんな金があるのか。

株価が急騰したからと言って、安易に飛びつくのは止めましょう。投資する前には十分な、というか簡単にでもファンダメンタルズは確認してからにしましょうね。

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