こんにちは。時短父さんです。

人気アクティブファンド『ひふみ投信』を運用するレオス・キャピタルワークスは、新たに『ひふみワールド』を設定し、9月26日より募集を開始します。
ひふみワールド

同社によると、『ひふみワールド』はこれまで国内の成長株に投資していた手法(顔が見える運用、守りながら増やす運用)を用いて、海外の成長株に投資するものです。詳しい投資先は不明ですが、おそらくは米国を中心に、欧州と中国、東南アジアの新興国に投資していくと思われます。

すでに発表済みではありますが、レオス社は米国ニューヨークに調査拠点を8月下旬に開設しました。さらには欧州、中国、シンガポールでの拠点開設も目指しているからです。


何故、レオス社は新たなファンド『ひふみワールド』を設定したのでしょうか?

それは国内株だけでは、顧客が期待する十分な成長が見込めないから、だと思います。

ひふみ投信が爆発的に人気が出たのは、2017年2月のテレビ番組によるところが大きいです。番組では2年で資産が○倍になったという個人投資家が紹介されたと記憶しています。視聴者は、自分もそうなれるかもと思い、ひふみ投信にこぞって資金を投入。番組出演をきっかけに、ひふみ投信への資金は飛躍的に増加しました。
純資産額

ファンド運用側としては、資金増加は嬉しい悲鳴だったでしょう。投資してみたい中小型株があっても、資金がなければ意味ないですから。当初はそれでも良かったと思います。資金流入により、ひふみ投信の組入れ銘柄数カ所は着実に増えていきました。
【銘柄数グラフ】

しかし、大きな成長余力がある有望株なんて、そんなにたくさんは転がっていません。にも関わらず、ひふみ投信に資金を預ける顧客の期待は、テレビ番組で紹介されたものと同レベルかそれ以上。

仮に1つの銘柄の株価が大幅に上昇したとしても、銘柄数が増えたことで、ポートフォリオ全体への貢献度は軽微になります。
組入れ銘柄数の推移

顧客の期待は相変わらず高いのに、それに見合ったパフォーマンスが出せない。

今回『ひふみワールド』を設定したのは、表向きは「新しい商品を通じてお客様の資産形成を応援」し、「世界中のすばらしい企業や経営者をみなさまにご紹介」するとしていますが、実のところひふみ投信は行き詰まったと見るべきです。
ひふみワールド3

レオス社が海外株の運用を始めるのは、何も今回が初めてではありません。すでにひふみ投信マザーファンドでは8月末時点で1024億円分(比率で14.3%)海外株を保有しています。上位の組入れ銘柄は、マイクロソフトやビザ、アマゾン、イントゥイットなどがあります。

『ひふみワールド』では当面、これと同じような銘柄になるのか、ならないのか、それは分かりません。ひふみ投信と同じ手法を取るなら、時価総額が比較的小さな銘柄を探してくるのでしょう。まさかマイクロソフトやアマゾンを組入れないよね??

さて、最後に手数料について。ひふみワールドの手数料は信託報酬のみで1.48%(税抜)、消費増税後は1.628%(税込)です。ちなみにひふみ投信は増税後で1.078%です。
ひふみワールド2

『ひふみ投信』の運用成績が悪くて(期待外れで)、『ひふみワールド』に乗り換えようとしている方、レオス社を始め、投信ファンドや多くの金融機関は、あなたからの手数料で稼いでいることを忘れないで下さいね。

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