こんにちは。時短父さんです。

米日用品メーカーのプロクター&ギャンブル(PG)は2019年第4四半期決算と通年の業績を発表しました。内容はまちまちでした。※以下、通年の数値で紹介します。

為替変動など諸要素を除いた純売上高は676.8億ドルで、前年比1.3%増加しました。

営業利益は54.8億ドルで、同60.0%減少しました。

純利益は38.9億ドルで、同60.0%減少しました(第4四半期は52億ドルの赤字)。

希薄化後EPSは1.43ドルで、前年の3.99ドルから大幅に減少しました。
【PG】通期業績推移

営業利益が大きく減少したのには、カミソリブランドのジレット事業に関わる80億ドルの減損処理を行い、第4四半期に83.4億ドルの評価損を計上したことが原因です。
【PG】損益計算書(FY2019)
P&Gのカミソリ事業は競争激化や先進国での市場の縮小が見られることや、為替要因によって、連続して売上高が減少していました。
ただしこの減損処理は、現金流出を伴わないので、P&Gの財務体質に直ちに影響を与えるわけではないので、心配する必要はないと思います。

セグメント別の売上高推移は以下の通りです。
【PG】通期セグメント別売上高推移

・スキンケアなどの美容部門は128.9億ドルで、前年比4.0%増加しました。第4四半期はSK-Ⅱなどの化粧品が好調だったようです。
・カミソリ事業を抱えるグルーミング部門は61.9億ドルで、同5.4%減少しました。
・ヘルスケア部門は82.1億ドルで、同4.6%増加しました。
・衣類・ホームケア部門は220.8億ドルで、同3.0%増加しました。
・紙おむつなどベビー・女性・ファミリー部門は1.5%減少しました。

P&Gの通期のキャッシュフローは以下の通りとなりました。
【PG】通期CF推移
営業CFは前年比で増加した一方、投資CFは抑制されたため、フリーCFは増加しました。営業CFマージンは22.5%に微増となりました。
つくづく綺麗なCF推移だと思いますね。これなら多少利益が減ったところで、配当原資はほとんど毀損しないでしょうね。

FY2020の見通しについては、FY2019比で売上高3%~4%増加を見込んでいます。FY2019はジレット事業の減損処理で、報告ベースの希薄化後EPSは大きく減少しましたが、FY2020についてはコアEPSで4%~9%増を見込んでいます(希薄化後EPSにすると4.8ドル程度)。

またFY2020は配当に75億ドル以上、自己株式の取得に60億ドル~80億ドルを支出する予定です。前年は配当に74.9億ドル、自己株式取得に50億ドルを支出していたことを考えると、増配を含めた株主還元をより力強く前に進める方針であることが分かります。

これらの結果を受けて、30日のP&G株は3.8%上昇し、上場来最高値の120ドル台で終えました。
株価チャート(2019年7月30日)

先日は同社の株式を買い増したばかりだったので、さっそくその恩恵に預かることができました。株価も好調、連続増配も60年以上と、今のところ文句ないですね。保有株では、その他の銘柄があまり冴えないので、こういう銘柄を1つくらいは持っておいても悪くないですね。

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