こんにちは。時短父さんです。

シスコ・システムズ(CSCO)は、米通信機器・ネットワークのアカシア・コミュニケーションズ(ACIA)を26億ドルで買収することを発表しました。
ACIAロゴ

元々、アカシアはシスコにとってのサプライヤーだったようですが、個人的には初めて聞いた会社です。どんな会社なのか簡単に調べてみました。

事業概要
アカシアは、高速コヒーレント相互接続製品を提供しています。コヒーレントというのは、光学の専門用語です。波動が互いに干渉しあう性質を持つことを表す言葉で、二つまたは複数の波の振幅と位相の間に、一定の関係があることを意味しているそうです。
製品グループとしては、組み込みモジュール、接続可能モジュール、半導体の3つです。

かなり端折って言うなら、光学を利用して、高速で通信をやり取りするための機器などを作っているということです。
ACIA事業
(シスコの資料より)


業績推移

アカシアの業績推移は以下のようになっています。
業績推移
ここ2期の売上高は連続して減少しています。売上高規模は3~4億ドルです。
営業利益や純利益、1株利益も減少しており、2018年は営業損失でした。

バランスシート

2年間のバランスシートは以下のようになりました。
BS

財務状態は優良のように見えます。
流動資産が多くて、固定負債が比較的少ないです。流動資産が多いのですが、現金はそれほど多くはなく、同科目の6割近くが有価証券で占められています。

負債・純資産項目は、そもそも流動・固定負債ともに少なくて、ほぼ無借金と言えます。

キャッシュフロー
CF推移

キャッシュフローは良好とは言えない状態です。
営業CFには増加傾向にありますが、まだバラつきがあります。それよりも投資CFが多くて、フリーCFは大幅にマイナスになっています。2018年は改善されたようです。

株価
ACIA株価チャート
シスコによる買収の発表(9日)を受けて、9日は急騰しました。10日も同水準を保っています。
シスコはアカシア株を1株あたり70ドルの現金で買うそうです。発表前の株価50ドル前後に約20ドルも上乗せすることになります。

シスコはアカシアの持っている技術力や既存製品を手に入れることで、5G関連分野を強化していくことになります。今後も注目していきたいと思います。

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