こんにちは。時短父さんです。
米ヘルスケアのアボット・ラボラトリーズ(ABT)は、連続増配銘柄としても有名です。実に43年連続で増配を繰り返しています。

同社は今週、8月支払の四半期配当の権利落ち日を迎えます。そこで過去の配当推移を調べてみることにしました。

アボットのIRサイトには、1996年から四半期配当の情報(株式分割調整済み)が掲載されていました。
それを元に、グラフ化したのが以下のものです。
ABT 配当推移

1996年から順調に増配を繰り返してきたことが分かります。増配率は毎年10%前後でした。

2013年に棒グラフがガクンと下がっていますね。この年は、アヴィ(ABBV)という会社をアボットから会社分割した年でした。
アボットの2012年の年間配当は2.01ドル、2013年は0.56ドルでした。大幅減配したように見えますね。

しかし、分割されたアヴィのIRサイトを見ると2013年の年間配当は1.60ドルとなっています。つまり両社合計では2.16ドルとなり、アボットの2012年実績を上回る(7.4%の増配)ことになります。

アヴィが分割された時の株式分割比率を調べきれなかったのですが、恐らく3/4がアヴィ、1/4がアボットに分けられたと推測します。

会社分割後の2014年は50%超の増配率でしたが、その後昨年までは1桁台に落ち着いています。

比較的安定して増配している印象がありますね。安定して増配する会社は、キャッシュフローも安定している傾向があります。

アボットのキャッシュフローはどうなっているでしょうか?
ABT キャッシュフロー推移

安定的とは言い難い推移グラフになりましたね。
2013年以降のキャッシュフローのボリュームが減っているのは、会社分割の影響でしょうね。それを除いても投資CFが営業CFを上回る年が何度かありました。ヘルスケアにはそれなりに研究開発など投資的な支出が多いのでしょうね。

このキャッシュフローからして、43年も連続して増配できているのは、ちょっと驚きでした。何としても増配は続けるという経営陣の意志なのでしょうか。

逆を言えば、どんな財務状態でも配当を増やし続けることになり兼ねず、危ういのでは?と心配にもなりました。

捉え方は人それぞれです。何としてでも配当を増やして!と考える投資家もいれば、配当は業績や財務状態に見合った水準であるべき、と考える投資家もいますからね。

増配銘柄や高配当銘柄に投資する際は、こういった点を確認してから、判断したいですね。

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