こんにちは。時短父さんです。

連立与党である公明党の石田政調会長が政府に、最低賃金1000円以上を求める提言書を提出しました。面会した菅官房長官は、「政府としてしっかり取り組んでいく」と回答したそうです。
公明党最低賃金

提言書が提出されたからといって、今すぐに全国民の時給が1000 円に上がるわけではありません。公明党が主張しているのは、2020年代の半ばまでに、です。まだまだ4〜5年は掛かります。
しかも、全国一律ではなく、加重平均でと言っています。労働人口または経済規模が大きい都道府県の賃金上昇幅は大きくなる可能性があります。逆に規模が小さければ、賃金上昇幅は抑制される可能性があります。
実際、「47都道府県の半数以上で1000円以上へ」と明記していますから、全都道府県ではない点に注意です。報道の仕方もあるかもしれませんが、明らかに夏の参院選目当てのリップサービスですね。

それでも賃金が上がる(かもしれない)から嬉しいですか?

しかし、政府・与党による最低賃金の引上げは悪影響の方が大きいと言わざるを得ません。

理由①企業の収益悪化
最低賃金が上がれば、当然に企業の収益力に悪影響が及びます。固定費が上昇するからです。収益力が落ちれば、投資家の失望を買うことになり、株価は下落するでしょう。
最低賃金が時給に直結するアルバイトやパート従業員の比率が大きい業種は注意でしょうね。小売とか外食とか。

賃金上昇で手取り額が増えれば、消費や税収が増えるだろうという見方(政府・与党の考え)があります。でも時給がちょっと上がったくらいで、消費を増やそうと思いますか?庶民がするのは貯金だけでしょ。先行不透明なのが一番の問題なのに。


理由②市場原理を損なう
労働者に支払う賃金は、企業が決めるものです。収益が上がれば、増えるし、収益が下がれば、減る。それだけのことです。企業活動がなければ、給料は支払えないのだから、企業の論理が優先されるのは当然です。

賃金について政府・与党が口出しすれば、本来企業と労働者で取り決める良い緊張関係が崩れてしまいます。

お隣りの韓国を見て下さい。
2年前に誕生した文政権は、最低賃金を段階的に引き上げてきました。昨年は6470ウォンから7530ウォンに16.4%引上げ、今年は8350ウォンまで10.9%引き上げました。

影響は様々なところに出ているようです。
まずはコンビニの営業時間短縮。深夜割り増し賃金を従業員に払えないので、深夜営業を取り止める店舗が相次いでいます。

失業率は4.4%(2019年1月)まで上昇しました。時給は高いから働きたい人は増えますが、雇う側からすれば時給が高過ぎて、雇えないんですね。
通貨ウォンも主要通貨に対して下落していますね。
最低賃金の引き上げの直接の影響ではないでしょうが、韓国経済を牽引すべきサムスン電子の営業利益は60%減少しました。
いずれにせよ、まさに瀕死状態です。

翻って、日本で最低賃金を引上げたところで、日本経済がすぐに今の韓国と同じような状態になるとは思いません。たた、賃金が上がればハッピーみたいな単純な話ではないことだけは確かです。


にほんブログ村 株ブログ 米国株へ
にほんブログ村 株ブログ 配当・配当金へ