こんにちは。時短父さんです。

国内で学習塾『ena』を運営する学究社(9769)が2019年3月期の決算を発表しました。内容は悪かったです。

売上高は105億円で、前年比2.6%増加しました。事前の会社予想114億円を下回りました。

営業利益は12.9億円で、同18.1%の大幅な減少となりました。事前の会社予想16.8億円を下回りました。

純利益は8.5億円で、同14.6%の大幅な減少となりました。事前の会社予想10.5億円を下回りました。

EPSは76.54円で、前年の91.00円から大幅に減少しました。事前の会社予想94.55円を下回りました。

学究社 業績推移(4Q)

新規出校(計14校)により売上高は若干増加したものの、それらは開校後間もないため、連結決算への貢献度はあまり高くありません。一方で、その新規出校に伴う開校費用(家賃など)が増加したたことや広告宣伝費が増加したことで、営業費用を押し上げました。
結果、売上高は微増、営業利益、純利益ともに前年比減少になりました。

ただそのなかでも、昨今人気を集める「都立中高一貫校」への対策が功を奏し、当会計年度内での合格実績は771名となり、合格占有率は50%台を維持しました。高校受験においては都立私学重点校7校への合格実績は362名となり、全塾中1位でした。

事業別の売上高構成は以下のようになりました。
学究社 事業別売上高構成(4Q)
・教育事業は前年比2.1%増加して、101億円でした。全売上高の95%を占めています。
・不動産事業では同40%増加して、0.36億円でした。新規で賃貸用不動産を取得したことが要因です。ただ売上高の貢献度はまだ軽微です。
・その他事業は同33%増かして、5億円でした。全体の4.7%を占めています。

学究社のキャッシュフローの推移は以下のようになりました。
学究社 CF推移
営業CFは前年比で減少しました。2期連続で減少となりました。
投資CFは有形固定資産(不動産)の取得に伴う支出が増加したことで、3期連続で増加しました。
よってフリーCFは3期連続で減少し、かつFY2018はマイナスに転落しました。
営業CFマージンは12.1%となり、稼ぐ力が弱まっている印象があります。

配当推移は以下のようになりました。
配当金と配当性向推移
FY2018の業績は減益となったものの、年間60円配当は維持できました。
FY2019も60円を維持する予想となっています。減配しないだけマシなのかもしれませんね。

FY2019の業績予想では、売上高110億円(4.1%増)、営業利益16億円(23.7%増)、純利益10.5億円(22.5%増)となっています。FY2019は新規に10校開校予定ですが、不採算校舎の閉校も実施していくことが発表されています。

また今回は10万株を上限とした自社株買いも発表されました。こちらは発行済み株式の0.89%に相当します。現在は株価が低水準にあることや、増配がなかったことから、自社株買いで株主還元を実施することになったのだと思います。
株価 2019年5月


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