こんにちは。時短父さんです。

日産自動車がリストラ策を発表しました。
2022年までに世界中で4800人の従業員を削減(早期退職)するとのことです。
日産

これは同日に発表した日産の2019年3月期連結決算が不振だったことを受けての対応です。
同期の売上高は11兆5742億円、営業利益が3182億円、純利益が3191億円の減収減益となりました。アメリカでの販売不振が響いたようです。2020年3月期も減収減益を見込んでいます。余談ですが、14円の減配が発表され、6.5%もの高配当利回りにつられて買った投資家を泣かせる結果となりました。
 
一方で報道によると、トヨタ自動車は6人の取締役に対する役員報酬を前期比2.7%増加させ、総額12億5700万円にしたとのこと。これは一人あたり2億950万円で、前期より550円増えたことになります。2019年3月期の好決算を受けての対応です。また社外取締役と退任者の計13人への報酬総額は1.5%増の19億4500万円でした。
さらには6月に予定されている株主総会では、役員報酬の総額の上限を現行40億円から70億円にすることを提案するそうです。

さて、この両社の対応を見て、皆さんをどう感じますか?従業員は半ば強制的に辞めさせられるのに、役員報酬は増えているのは不平等だと感じますか?
日産は減収減益、トヨタは増収増益だから自然なことなのかもしれません。
でも、これが現実です。わたしたちが生きる日本は、資本主義社会です。そこにははっきりとしたヒエラルキーが存在します。

資本主義での頂点に君臨するのは、株主・投資家です。
自己の資金を事業に投じて、リスクを負っているからです。だからうまくいった場合は、その分最も優遇されるべき存在でもあります。

次に経営者・経営陣です。
この人達は、株主・投資家から会社経営や業務の執行を委任されており、重大な責任を負っています。株主・投資家同様に、事業がうまくいった時は、高額な報酬を得ることができるのです。

最下層にいるのが従業員です。
ほとんどの人がこの階層にいると思います。従業員に業務上の責任が全くないというわけではないですが、限定的ではあります。だからその分報酬(給料)は少ないのです。従業員でい続ける限り、高額な報酬は期待できません。欲しければ、一つ上の階層に這い上がるしかない。

でも、だれもが経営者・経営陣になれるわけではありません。資質や能力、機会に恵まれないと、なりたくてもなれません。
折りしもトヨタの豊田章男社長も「終身雇用は難しい」旨の発言がありましたね。経団連の中西会長も同様のことを言っていました。従業員であり続けることすら難しくなる時代がやってくるかもしれません。

現在従業員の人はどうしたらいいですかね?
簡単には経営陣に入れません。だったら、従業員として会社にしがみつつも、株主・投資家になるしかないですね。株主・投資家になったからといって、すぐに安心・安全が保証されるわけではないですが、少なくとも従業員でいるだけよりはリスク分散されます。
もう投資や株式が怖いなんて言ってると、あとで本当に怖い目に合うかもしれませんね。


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