こんにちは。時短父さんです。

石油メジャーの米エクソンモービルが2019年第1四半期の決算を発表しました。内容は悪かったです。


売上高は636億ドルで、前年同期比6.7%減少しました。

純利益は23.5億ドルで、同49.5%減少しました。市場予想を下回りました。

EPSは0.55ドルで、前年同期の1.09ドルから49.5%減少しました。予想0.70ドルを下回りました。
XOM 1Q業績

事業別の業績(利益と生産・販売量の推移)を見ていきます。

まずは原油や天然ガスの探査・生産を行うUPSTREAMです。
部門利益は28.7億ドルで前年同期比17.8%減少しました。米国内外ともに減少しているのが分かります。これは原油価格が安かった(上昇傾向ではあるが、平均的には安かった)ことやカナダでの生産削減が影響しました。天然ガス価格は暖冬の影響を受けました。
一方で、カナダでの生産削減があったものの、生産量は堅調に推移して同2.4%増加しました。
XOM 1Q 川上

次に精製を行うDOWNSTREAMです。
こちらも米国内外ともに減益で、赤字となっています。これは10年ぶりのことです。「生産から小売りまで」を自負してきたエクソンのビジネスモデルに疑問符が付くかたちになりました。減益の理由は、高水準のガソリン在庫や精製所のメインテナンスが利益を圧迫したためです。
石油製品の販売量も僅かに(0.3%)減少しました。
XOM 1Q 川下

化学製品を販売するCHEMICALです。
部門利益は5億ドルで、前年同期比48.8%減少しました。こちらも米国内外で減少となっています。
一方で販売量は1.6%増加しました。
XOM 1Q 化学


投資額については、UPSTREAMで大幅に増加しました。
米国内は前年同期比104%増、米国外で同12%増、部門全体で42.6%増加しています。
XOM 1Q 川上投資額

以下は、1Qのキャッシュフローの推移です。
営業CFは2.1%減少しました。先ほども述べたように投資支出は増加しました。
よってフリーCFは14.4億ドルで、前年同期比で60%減少しました。
営業CFマージンは13.1%でした。
XOM 1QCF

今回の決算発表を受けて、エクソン・モービルの株価は下落しました。
XOM株価チャート(2019年4月26日)

最近では米アナダルコ(APC)買収を巡り、シェブロン(CVX)とオキシデンタル(OXY)が話題となっていますね。なんだかエクソンは蚊帳の外といった感じです。買収も結構ですが、自前で生産量を増やせるなら、それに越したことはないので、気にしなくもいいと思います。パーミアン盆地を巡ってのことだと思いますが、エクソン自体はすでに同地での生産を拡大させています。

それよりも、業績の振れ幅が大きいUPSTREAMを支える役目を持っていたDOWNSTREAMが赤字になったことを懸念する声の方が大きいようです。一時的なものなのか、今後も続くのか注視していく必要がありそうです。

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