こんにちは。時短父さんです。

ご存知の通りJALとANAは日本の大手航空会社です。

JALはかつては国営会社で、ナショナルフラッグキャリアとして世界の空を飛び回っていました。しかし、債務超過を理由として2010年に経営破綻を経験しました。会社更生法を適用して、5,200億円余りの債務が帳消しになり、公的資金(3,500億円)の注入も行われました。経営再建中は大幅な人員削減、資産の縮小(保有機材の削減)、路線ネットワークの縮小が行われていました。現在ではほぼ自由に経営を行えており、新規路線の就航やサービス、プロダクトを強化している最中です。
JALリストラ

一方、ANAは日本ヘリコプター設立以来、現在まで純民間会社です。長年、JALは国際線、ANAは国内基幹路線という政策的な棲み分けのもと、初めて国際線に就航したのは1986年のグアム線です。現在は年間の国内旅客数4,415万人(JAL2,896万人)、国際旅客数974万人(JAL684万人)となり、旅キロ・座キロもJALを上回っています。年間売上高もJALの1兆3,800億円に対して、ANAは1兆9,000億円で、名実ともにナショナルフラッグキャリアとなりました。

さてそんな2社ですが、2017年の両社の営業費用はJALが1兆2081億円、ANAが1兆5743億円でした。この営業費用の内訳を見てみると興味深いことがわかります。費用の各項目は、両社の2018年アニュアルレポートを参考に名称を統一しました。
JAL営業費用内訳
ANA営業費用内訳
燃油費及び燃料税は、JALが18%に対してANAは19%。両社ともに費用の1/5は航空燃料に消えていくんですね。原油価格の影響を最も受ける部分です。

空港施設使用料は、JALが7%、ANAは8%と、こちらも似たような割合です。航空機を空港に駐機する費用や着陸料などが含まれます。

整備費は、JALが5%、ANAは11%となりました。こちらはANAは保有機材を増やしていることと、大量のエンジン・部品交換が発生したことで整備費用が増加しました。

販売費はJALは1%に対して、ANAは6%となっています。こちらもANAの方が多いですね。国際線旅客や貨物事業での需要増加やマイル関連費用が嵩んだようです。

機材費は、保有機材に関わる償却費や保険料、賃借料が含まれます。JALは9%、ANAは16%でした。JALが少ない理由は経営再建中に保有機材を減らしたことが挙げられます。一方、ANAはその間に国際線就航路線を着実に増やし、機材数も増加していました。こういう経緯が財務の数字現るのは興味深いところです。

最大の違いは人件費ですJALは24%、ANAは13%です。おかしくないですか?JALは経営破綻して大幅な人員削減をしたんですよ。それなのに人件費が最大の割合を占めているなんて。これは財務体質が改善して利益を出せるようになったために、徐々に事業規模も拡大基調にあることや、業績連動で賞与などにて社員に還元していることが理由として挙げられます。
ANAは事業規模拡大中の割には、人件費をよく抑えられていると思いますね。
JALがまた同じ轍を踏まないことを祈るばかりです。


いつも企業の業績チェックをする時は、売上高や利益にばかり目が行きがちです。ですが、利益を最大化させるには費用をどう抑えるかも大切ですよね。今回は日本の航空会社2社の営業費用の内訳を見てみました。会社がどういう活動を行ってきたのかが分かるのが面白いですね。これからは費用にも注目してみたいと思います。


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