こんにちは。時短父さんです。
ブルームバーグによると、ウォーレン・バフェットが率いる投資・保険会社バークシャーハサウェイはカナダのサンコア・エナジー(SU)の株式を1080万株取得したようです。バークシャーはかつてサンコアの株式を2230株保有していましたが、3年前に売却していました。
バークシャーは先日もバンク・オブ・アメリカなど大手金融株を買い増したと報じられていましたが、今回はエネルギー株の取得です。報道を受けて、サンコアの株価は連日上昇しています。
さて時短父さんは初めて聞いた会社ですが、サンコア・エナジーとはどんな会社なのでしょうか。
企業概要はブルームバーグのサイトから以下抜粋します。
サンコア・エナジー (Suncor Energy, Inc.) はカナダの総合エネルギー企業。Athabascaの盆地でオイルサンドの探査に注力する。油砂から抽出したオイルの品質を改良して、 精製油およびディーゼル燃料油とするほか、天然ガスの探査、開発、生産、原油の精製、さまざまな石油・石油化学製品の販売、原油パイプラインおよびガソリンスタンドの経営などを手掛ける。
石油メジャーと時価総額を比較してみます。
サンコア 535億ドル
エクソンモービル(XOM) 3290億ドル
シェブロン(CVX)2280億ドル
時価総額ではエクソンモービルの1/6、シェブロンの1/4の規模です。
2018年の売上高もついでに比較してみましょう。
サンコア 389億ドル
エクソンモービル(XOM) 2902億ドル
シェブロン(CVX)1589億ドル
なるほど、石油メジャーと比較するとサンコアの規模はそこまで大きくはないことがわかりますね。
ではサンコア自体の業績はどうでしょうか。
2015年〜2017年は売上高が落ち込みましたが、大体350億ドル〜400億ドルといったところです。
2015年は最終赤字になっていますね。2015年というのは原油価格が暴落した年で、他のエネルギー企業も軒並み苦戦した年でした。そのためサンコアがとりわけダメだったというわけではありません。
セグメント別の売上高では、油砂事業が156億ドルで全体の37%を占めています。事業概要で油砂に注力しているとありましたが、数字がそれを示していますね。
精錬、石油製品の販売は237億ドルで57%を占めています。いわゆる川下(Downstream)という部分で、同社はここに力を入れていることがわかります。川下部分の割合が大きいと、原油価格の下落時に安く原料を仕入れることができるメリットがあります。
エクソンやシェブロンの事業構造は川上(Upstream)の割合が6割前後ありますので、少し違いますね。
キャッシュフローは比較的安定していますが、2016年はフリーCFがマイナスになりました。
平年の営業CFマージンは25%前後です。
配当は2018年まで16年連続で増配しています。1998年~2002年は増配はありませんでしたが、減配はなかったです。26年間減配なしを貫いていますね。2018年の増配率は12.5%です。現在の配当利回りは3.77%で、高配当株の仲間入りをしています。
さてバークシャーが買ったからと言って、時短父さんもサンコア株を買おうなんて思ってませんよ。みんなバフェットが買ったから買いに走りますが、ひねくれた見方をすればバフェットはそれを狙っているんじゃないかと思いますね。
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