こんにちは。時短父さんです。

投資家が投資先を検討する際に使用するツールは様々あると思いますが、皆さんは何を使っていますか?
時短父さんはアニュアルレポート(Annual Report=年次報告書)を使っています。

アニュアルレポートは、情報公開の観点から企業が投資家・株主に向けて、年に一度発行する報告書です。
経営理念や前事業年度のオペレーションの概要、経営指標など重要な事項が網羅的に記載されています。
かといって、とりわけ難しい内容のものではなく、素人投資家にも取っつきやすい体裁が採られています。何故なら、決算短信や有価証券報告書が法令で定められたものであるのに対して、アニュアルレポートは任意で作成しており、より分かりやすく作られているからです。

多くの投資家や市場関係者は、企業が四半期毎に発行する決算短信やQuartely Report(四半期報告書)による決算発表に注目しています。直近の四半期の成績がどうだったのか(予想や前年実績より良かったのか?悪かったのか?知るため、もしくは業績見通しを知るためです。

アニュアルレポートは、そういった情報の新鮮さには欠けるものの、分かりやすさや情報の網羅性などの観点から、長期投資家は是非読むべきものだと思います。

特に過去5~10年分くらいの売上高や利益、キャッシュフロー、資産・負債の情報が一つのアニュアルレポートで確認できる点は利点です。四半期報告書を過去5~10年分見返すのはかなり大変な作業ですからね。

ちなみにアニュアルレポートにどんなことが書かれているのか?
米通信大手AT&Tのアニュアルレポート2017で見てみましょう。
アニュアルレポート2017の表紙
(AT&Tアニュアルレポート2017の表紙)

・TO OUR INVESTORS(CEOからのメッセージ)
・Selected Financial and Operating Data(主要な経営指標の推移)
・Management’s Discussion and Analysis of Financial Condition and Results of Operations(財務状況と事業概要の分析)
・Consolidated Financial Statements(連結財務諸表)
・Notes to Consolidated Financial Statements(連結財務諸表の注記)
・Report of Management(その他報告)
・Report of Independent Registered Public Accounting Firm(監査法人からの報告)
・Board of Directors(取締役紹介)
・Executive Officers(執行役員紹介)

英語なので解読はやや難解ですが、主要な経営指標と連結財務諸表くらいは数字の羅列なので、日本語の財務諸表と同じです。

アニュアルレポートを全て読むのは難しい場合は、その要約版(Summary)でも良いと思いますよ。
アニュアルレポート2017要約版
(エクソン・モービル アニュアルレポート2017の要約版の表紙)

長期投資家は、株価の変動に一喜一憂しないことが大事であるように、四半期の業績に敏感になり過ぎないことが大切です。アニュアルレポートの長期性を活かして銘柄分析をすることは、長期投資家にとっての重要なスキルなのではないでしょうか?投資の神様と呼ばれる投資家ウォーレン・バフェットも銘柄分析の際にアニュアルレポートを読むことを推奨していたようです。

四半期報告書では見えてこない、企業の理念や方向性も確認できると思います。
是非、挑戦してみて下さい!


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