こんにちは。時短父さんです。

23日の産経新聞デジタル版の報道によると、平成30年の資産用金地金の販売量が前年比35.7%増の2万4403キロだったと、田中貴金属工業が発表しました。

米中貿易摩擦や英国の欧州連合(EU)離脱といったリスクに備える意識が強まり、「安全資産」とされる金に個人投資家の投資資金が流入したと分析しています。

そもそも個人投資家のポートフォリオに金を組み入れる必要はあるのでしょうか?

答えは、正であり、否でもあります。

正である理由
記事にもあるように、金(ゴールド)は安全資産と言われています。かつて金そのものが貨幣として使用されていました。また金本位制が敷かれていたように、価値の裏付けとして一番信用力がありました。現在でも金には独特の魅力がありますよね。

金の値動きを見てみると、株価とは逆相関の関係にあります。
株式をメインにポートフォリオを組んでいる場合、株価が下落して資産額が減少しても、金価格の上昇で幾分相殺できます。金は資産額の減少を緩和してくれるのです。
金価格とS&P500の推移

だから分散投資として、金をいくらか保有するのはありだと思います。

否である理由
金は資産額の減少を和らげるとはいえ、株式が配当という価値を生み出すのとは異なり、金それ自体が新たな価値を生むわけではありません。

金でリターンを上げるには売却益だけです。持っているだけではリターンは確定しないのです。しかも完全に需給バランスで価格が決まってしまうので、リスクは高いと見ています。

株式や債権は、ビジネスや事業を通じて付加価値を創造します。その付加価値を株主や債権者に配当や利子のかたちで還元するのです。それは一度切りではなく、毎年行われます。しかも株式の場合では銘柄によっては、毎年配当を増やしてくれます。

だからポートフォリオから現金収入を得たい場合は、金の保有は必要ありません。

まとめると、資産額を気にする投資家は金の保有をしてもいいが、キャッシュフローを重視する投資家は金の保有は必要ない、ということになりますね。

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金価格は6倍になる いますぐ金を買いなさい
ジェームズ・リカーズ
朝日新聞出版
2016-12-07