こんにちは。時短父さんです。

投資は早い時期に始めると、長期間の運用で複利の効果を利用して、資産を大きくできることは良く知られています。当ブログでも何度か取り上げています。

一方で、投資の終わりについては語られることが少なく、自分でもはっきりしないので、一度考えてみたいと思います。

1.資産額で見る
一つの目安としては、資産額が自分で設定した目標金額に達した時でしょうか。
1,000万円なのか、5,000万円なのか、1億円なのか、人によってその額は異なります。
投資を始めたきっかけ(動機)が老後に向けた資産形成だとしたら、5,000万円〜1億円が理想でしょう。子供の教育資金を作る理由なら、1,000万円くらいあれば普通は足りますよね。

1,000万円でも、1億円でもいいのですが、一つ注意したいことがあります。それは資産額を基準にした場合、投資を止めた途端にその資産からの取り崩しが必要になります。

老後資金として1億円貯めたとしても、生活費として少しずつですが、そこから着実に消えて行きます。老夫婦2人の標準的な生活費は一月30万円と言われています。公的な年金で1/3程度賄えたとしても、年に240万円です。

これで41年間(100歳くらいまで)は何とか生活できる計算ですが、実際に生活できるかという心配よりも、更に気にすべきことがあります。それは資産額が減って行く恐怖です。人は獲得したものに感じる幸福度合いと、同じものを失うことによって感じる度合いでは、後者の方がより大きくなることが証明されています(プロスペクト理論)。この恐怖を感じ始めてしまったら、例え1億円あったとしても“幸福な老後”とは言えないかもしれません。

2.キャッシュフローで見る
もう一つは、資産からのキャッシュフローを基準にすることです。
資産からのキャッシュフローとは、配当金や利子、分配金、賃料収入などです。不労所得とも言いますね。この額が自身の目標設定額に達したら、投資を止めると考えます。

これも設定額は人それぞれでしょう。
小遣い程度で良いなら毎月1~3万円ですし、生活費の補填にというなら毎月5~10万円はほしいところ。いやいや、生活費を全て賄いたいというなら、毎月20~30万円くらいは必要ですね。。不労所得で生活費を全て賄うことができたら、これは経済的な自由な状態になったと言えます。働きたければ働けばいいし、働きたくなければ働かない。生きる上での選択肢が増えます。仮に働いたとしたら、勤労所得を全て貯蓄に回せますから、資産は更に増加します。

ではどのくらいの資産があれば、希望のキャッシュフローを得られるのでしょうか?投資対象にもよりますが、当ブログのテーマである株式投資(高配当株)で考えてみます。

仮に配当利回り5%の資産を持っていた場合、
・毎月1~3万円(年12~36万円)→240〜720万円の資産
・毎月5~10万円(年60~120万円)→1200~2400万円の資産
・毎月20~30万円(年240~360万円)→4800~7200万円の資産

先ほど老夫婦の生活費は30万円と述べましたが、7200万円あれば生活できる計算です。先ほどと違うのは、資産の取り崩しが発生しない点です。つまり、半永久的に毎月30万円が振り込まれ続けるのです。資産が減って行く恐怖を感じることは少なくなるでしょうね。

今回は投資の終わりはいつかについて考えてみました。始め時も、止め時も、投資家一人ひとりの事情によるところが大きいと思います。一つの目安にして頂ければ幸いです。
にほんブログ村 株ブログ 米国株へ
にほんブログ村 株ブログ 配当・配当金へ

働きたくないけどお金は欲しい
遠藤 洋
マネジメント社
2018-05-30